我が家の近くには、農業用水にするための
ため池がたくさんあります。
池の周りの道が整備されて散歩道になっている
ところに出掛けては、散歩をしたり、
ジョギングをしたりします。
今の時期、池の周りでは秋の陽射しを浴びた
ススキや葦がさわさわと
風に揺れ、散歩道の両脇には、
萩の花がこぼれるように咲いています。
例年この時期になると、冬を越すために、
渡り鳥の群れが池にやってきます。
ことしも、やってきました。
このあたりで一番多いのはカルガモ。
どんな風が吹いていても、
地球上のこの地をピンポイントで目指して、
懸命にやってくる渡り鳥。
自然界の遺伝子ったら、なんて
優れているのでしょう。
超方向音痴のわたしの野生は、彼らより
余程劣っていて、もし、わたしがカルガモならば
迷子になって命を落としているかもしれません。
いとも簡単に水面を離れて飛び立ち、
無理なくすいっと滑らかに着水する
彼らの姿。
いつ見ても、胸のすく思いがします。
彼らがやってくると、ときにひやりとした風が
頬をなでるようになり、
木々が鮮やかに色づきはじめます。