遠い昔、はるか彼方の銀河系で…
暗黒界のラスボス・オグルの手によってアルファチームは壊滅。
プリンセス・ラディアが囚われの身となった。
ラディアは先祖代々伝わるブルーウォーターと呼ばれる海の秘宝を持っていた。
ブルーウォーターをオグルに奪われることを危惧したラディアは護送中の戦艦からひとり脱出する。
「ハッヒフッヘホー♪ 悪のカリスマ・ワイルドゴメス様の登場だぜぃ」
「海の秘宝ブルーウォーターを狙って三千里。はるばるここまでやって来たのさ」
「ワイルドゴメス様、空から女の子が落ちてきますだ」
「おや? あれはプリンセス・ラディアではないか。どうしてこんなところにいるんだ」
「ラディア、ゲットだぜ!」
「はぁ…。せっかくオグルから逃げたのにこんなところにワイルドゴメスがいるとは…。誰か助けてくれないかしら」
「待ってろラディア。正義のヒーローティミーの登場だ! 今助ける!」
「出たな我が宿敵ティミー。そんな貧相な潜水艇でこの俺に勝てると思うなよ」
「やらせはせん、やらせはせんぞー」
「エクスペクト・パトローナーム!」
「うわ、デモスとインセクトイドを召喚しやがった。野郎ども、絶対に逃がすなよ」
「合点承知」
「だぁ邪魔だ邪魔だ」
「ラディアもブルーウォーターも奪われました」
「ラディア、ゲットだぜ!」
「僕は正義のヒーローティミー。この万能戦艦ノーチラス号に乗ったからにはもう安全さ」
「助けてくれてありがとう。私は何としてもこの宝石を悪党どもの手から守らないといけないの。この宝石の力を使えばとんでもないことに…」
「なんか飛んできたぞ」
「避けて! オグル軍のミサイルよ!」
「ひでぶ!」
「キャー」
「我が忠実なしもべオグルミニオンよ。ラディアを城まで連れてくるのだ」
「プリンセス・ラディアよ。君は私と結婚するのだ。そしてふたりで永久に世界を支配しようではないか」
「あなたの言いなりになんてなるものですか」
「デモス、インセクトイド、助けにきてくれたのね」
「オグルミサイルをぶち込んでやれ!」
「見ろ! 人がゴミのようだ!」
「ハッヒフッヘホー♪ 悪のカリスマ・ワイルドゴメス様は決してあきらめないのさ。オグルとやらもぶっ飛ばしてブルーウォーターを奪うぜぃ」
「オラオラ。モブはどいてろ」
「親分、ティミーの奴がいますぜ」
「なんだと? いやティミーを利用した方がラディアが言うことを聞くかもしれないな」
「さすが親分、ナイスアイディア」
「おいティミー、さっさとラディアと話をつけろ」
「ラディア、無事か?」
「私は大丈夫、でもブルーウォーターがもうすぐオグルの手に…」
「教えて…秘密の呪文を…」
「やっぱりそれしか道はないわね…」
「バルス!」
「バルス!」
「目が…目がぁ…」
「アブねえ。城が崩壊する」
「肝心のブルーウォーターがどっかいっちまいやがった」
「親分、早く逃げましょう。ここは危ないですぜ」
「宝石も持ってないラディアとティミーに用はねえ。さっさとズラかるぜぃ」
「合点承知」
「ラディア、無事でよかった」
「ありがとう、ティミー」
「スペースポリスを召喚したから悪者を捕まえてもらおう」
「どうもドラえもんの映画でいうタイムパトロールです。いつも肝心な時にいなくて遅れてやってきます」
「ワイルドゴメスは逃がしたか…。まんまと盗みおって」
「いいえ。あの方は何も盗らなかったわ。私のために闘ってくださったんです」
「いや、ヤツはとんでもないものを盗んでいきました。あなたの心です」
「俺の出番が少なくね?」
終わり