前回は、悪党が活躍する(笑)小説を紹介したので、今回は心温まる小説を紹介します。
「博士の愛した数式」 著者:小川洋子さん
(あぁ、懐かしい…。) なんて思った方はも多いはず。
(何を今更…。)という声もあるかもしれない。
それはこの作品が、、、
2004年に第一回本屋大賞を受賞し,
映画化もされた名作だからである。
では、なぜこのタイミングなのか…。
(先日、知人からこの本を紹介されて作品の存在を知った事実は、ここでは世界の隅に置いておきたい。)
仕事に忙殺されて色褪せた日常を見飽きたあなた。
SNSに疲れ、口を開けば人間関係の愚痴を垂れ流す若者。
今年が受験生の息子の数学の成績に頭を抱える奥様。
そんな方々と共感したいのである。
ゆったり時間が過ぎるような心満たされる感覚を!
さて、前置き(言い訳)が長くなりました。笑
この本の主な登場人物は主に3人。
記憶が80分しか持たない数学大好き「博士」
博士のもとに家政婦として雇われた「私」
私の息子である「ルート」
80分の人生を繰り返す博士とシングルマザーの親子の出会い。
この三人が数字を通して紡がれていくストーリー・関係性は、
この三人が数字を通して紡がれていくストーリー・関係性は、
あまりに優しく、慈しみに満ちて美しい。
特に印象的だったのは、江夏豊投手をめぐっての場面。
1975年で記憶が止まっている博士にとって、江夏選手は阪神タイガースのエース選手。
背番号は博士のお気に入り。完全数でもある「28」
博士三人での野球観戦。
チームに在籍しない江夏選手の登場を心待ちにする博士。
必死に口裏を合わせする親子の姿。
博士のお祝いのプレゼント。
江夏豊のスペシャルカードを選んだ親子。
カード屋を粘っこく廻り続ける最中に垣間見えたルートの成長。
挙げればきりがないが、この小説からあふれ出す温もりを皆さんにも感じてほしい。
一人暮らしの方がこの本を読んだ後に、ホームシックになって親に連絡してくれれば、私は殊更満足。
~追伸~
最後に登場するルートの職業にも注目である。
自分も学生時代に読んでおけば…泣




