この仕事に就いたときから、けっこう気になっていた薬がある。
 ラキソベロン
 目薬みたいな下剤。
 どうしてあえてこのスタイル?
 滴数で調節するのだけど、ちょっとまちがうと何滴落ちたかわからなくなってしまうこともある。
 
 なんとなく恥ずかしくて言い出せないでいたのだけど、ついに処方してもらった。
 (そんなもの処方してもらう前に、ノルバデックス処方してもらわなきゃだったけど。)

 薬局に買いに行ったら、10-15滴から始めてください、と言われた。
 病棟のおじいさんおばあさんも、だいたい15滴。
 40滴という人もいたなあ。

 それなら私も15滴。
 適度な甘さでおいしい。
 苦いのを想像していたけど、これならデザートに混ぜて飲ませたりしてもいいかもね。

 翌朝。
 いい感じでラキソベロンの効果を確認してから出勤。

  きのうついにラキソ処方してもらったんですよ。
 15滴飲んだんだけど、すごい効きますねー。

 最初から15滴なんて飲みすぎだよー。
 最初は5滴くらいでしょ。

 だっておじいさんたちだって15滴...。
 それはおじいさんだからでしょっ。

 体力の落ちてるおじいさんでも15滴だから私も15滴、ではなく、じっとしてて動かないおじいさんだから15滴。
 言われてみればまったくそのとおり。
 ほんとに私の看護婦としてのセンスって...。

 午後になったらけっこうお腹が痛くなってきた。
 人のおむつ交換をしながら
  すみません。ちょっとラキソがっ...。
   とトイレへ。

 その後2日くらいはお腹がしわしわのよれよれ。
 いい勉強になりました。

 次は何を試そうかな。