新パナマ病
バナナの茎にカビがはえて黒く変色してしまいます。

病原体は、根から入り込むらしいです。
この病気にかかっら、葉は黄色や黒色に変色し実をつけなくなり、やがて枯れてしまうそうです。
バナナの実の中に種はありません。
元々の原種には、当然、種はありました。
果肉は少なく種ばかりだったそうです。
が、突然変異でできた種無しバナナが発見された事で、一気に人気のフルーツになりました。
ここに重大な問題がありました。
種がないので、通常の交配による繁殖ができません。
今、流通しているバナナは、「キャベンディッシュ」という種類で、株分け(クローン)により増やされました。
そう、みんな同じ遺伝子です。
だから、全てのキャベンディッシュは、新パナマ病に弱いのです。
世界のキャベンディッシュが全て枯れてしまう可能性があります。
今から50年ちょっと前のお話。
この頃は「グロスミシェル」という種類のバナナが栽培されていましたが、茎にカビがはえる病気で壊滅的な被害を受けました。
株分けにより同じ遺伝子の為に、感染を防ぐ事ができませんでした。
この時の病名は「パナマ病」
このパナマ病に強い品種として創られたのがキャベンディッシュです。
病原体は、その上を行こうとしています。
50年前と同じ道をたどりつつあります。
遺伝子の改良に、躍起になっている事でしょう。
研究に携わっている方々、どうかがんばって下さい。
狂牛病BSEとは違い、新パナマ病にかかった茎からはバナナが収穫できなくなってしまいますので、
流通しているバナナからの感染はありません。
安心して食べて下さい。
人にも感染する事もないそうです。
今後、値段が上がって来る可能性があります。
でも、どうしようもないですが、動向だけは見ていようと思います。
