友人から聞いた話
その日、ある女子校生が友達と映画に行こうという約束をして
人通りの多い繁華街の中、待ち合わせ場所に向かっていた
途中、トイレに行きたくなった
すぐ目の前の建物を見ると公衆トイレが見えた
行ってみると男子トイレしかなかった
2階にあるかもしれないと思い、すぐ横の階段を上った
男子トイレに並んで女子トイレもあったが清掃中の札が出てた
そこに3階に向かう階段から、作業服を着た男が片手にブリキ缶を下げて降りてきた
「3階に女子トイレありますか」と訊くと
「上はオフィスだから関係者しか入れないよ、1階にあるけど気づかなかったんでしょ、死角になっててわかりにくいからな」というので案内してもらうことになった
1階に下りると男は建物から離れる方向に歩き出した
変に思っていると、待ち合わせをしている友人が目の前を歩いてくる
「あ、樹理!」
声をかけたが気づかない
「どうしたの?こっちだよ」といって男が腕を引っ張ってくる
「樹理、樹理!」大声を出すが友人も周りの人も気づいてない様子
ぐいぐい腕を引っ張る男を見上げると、その顔は真っ白なのっぺらぼうで口だけが開いたり閉じたりしていた
気がつけば通りの真ん中で、ひとりでしゃがみこんでいた