“超”特急で請け負ったそば猪口染付けの初仕事ですが、
なんとか、20個が形になりかけました。
ちなみに、撥水剤を一度焼いて落としたサンプルが手前の4つ。
ちょっと見えづらいですが、
中央が白くなっているのがわかりますか?
撥水剤を塗って焼くと、その上に吹き付けた呉須がカラカラになり
綿でトントンとたたくとポロポロと落ちて地の素地が出てきます。
これで、本焼きすると白くなるワケです。
今回は初めての試みで「もっとこう塗ればよかった!」と
反省もあったのですが、そんなにゆっくりする時間はなく
自宅で撥水剤を塗ってきた17個はすぐ窯入れです
それも、コンプレッサーで呉須を吹き付けて、
縁模様の桜を描いて、お店のロゴを描き入れてを
5時間ぶっ通しでやって~できた
・・・翌日。
本来は休日のアトリエに朝から行くと、
先生がもう作業をしてくださっていて・・・
なんと口周りに模様を描き入れてくださってました
オーナーに提案して却下された模様なのに・・・
先生~! ウルルル・・・
私も急ピッチで最後の筆入れをしました。
お花と葉の葉脈、そして自分のサインとお店の開店日。
そして、これも初めて体験するのですが釉薬の後処理。
先生がつけてくださった釉薬の指の後を塗り、
全体を平らにするんです。
これが、釉薬をつけたあとです。
絵がすべて見えなくなって最初の素地のような感じになります。
そおっと慎重に窯へ運び、スイッチが入りました。
あとは、神に祈るのみ
でまた翌日・・・ついに出来上がりました
窯には丸一日入ってゆっくり温度を下げるところ、
急ぎのためまだアツアツのまま先生が慎重に出してくださいました。
軍手2重で持っても、アッツアツ
傷をつけないように底をマシンでガガガと研磨して平にし、
アルコールで全体の汚れを拭き、包装して完成です
お、終わった・・・
ぐるっと青帯の中に春夏秋冬の花が白抜きで描かれています。
春は桜、夏は朝顔、秋は紅葉、冬は梅です。
この美しい色は先生がお持ちの京呉須というものです。
そして、口周りの模様が全体を締めてくれています。
オーナーもとっても気に入ってくださって心からホッとしました。
まだほんのり暖かいそば猪口は、こうして嫁入りしていきました
お届けしてアトリエに戻ると先生のお姿がない
というか・・・アトリエが閉まっていてドアにそば猪口とメモが。
ご予定があったのに、このために時間を割いてくださっていたとは。
再び、ウルルウルウル・・・・
今回は21個作って2個が駄モノになってしまいました。
切れ目が入ってしまった1個を持ち帰り、ひとり反省会です。
先生のお力添えがなければ、この仕事はなし得なかったから。
深~い反省と今後の一層の努力を誓って・・・
初染付け仕事、完結