よい言葉遣いの人と接すると、素敵だなと思います。とくに、緊張する場面、あるいは、もめごとなどで緊迫する場面でも、よい言葉遣いを保てることは大切です。お行儀のよい子どもと思っていても、友だちともめるときなどに、びっくりするような汚い言葉を発するのを聞いて驚くことがあります。お家ではこんな言葉は使わないのにとお父様、お母様は嘆かれたり、あるいはお友だちから悪い言葉を習ったのではないかしら、と思ってしまったりされることもあるでしょう。実際のところ、悪い言葉、汚い言葉から子どもたちを完全に隔離することは不可能です。大切なのは、怒ったり、興奮したり、カッカしても、それを自制できる力を育てておくことだと考えます。小さいときは難しくても、学年が進むにつれて自制力、あるいは自らを律する力を育てていかなければなりません。また、悪い言葉、汚い言葉を聞いて不快に思う感性、言ってしまった自分を良くなかった振り返ることのできる力、また、お家の方が残念に思うかもしれないと思い起こせる力が育てたいものです。そのような力が育たないままに大人になってしまった人たちの不幸な例を、私たちは社会での出来事などでたくさん知っています。

 

 紅葉の季節。農大稲花小の俳句の体験授業では、俳人の先生から、「きれいだな」とか「美しい」などの言葉を使わずに表現するように習いました。豊かな語彙があることも、自分の気持ちを表現し伝えるために欠かせません。