東京駅のドーム天井です。
いつ見てもきれいだなと思い、見上げては何枚も撮影してしまいます。色や対称性がきれいなのでしょう。安定感もあります。
一方、今週、岩波新書で「禅と日本文化」を読んでいたら、著者の鈴木大拙は「日本の芸術に著しいいま一つの特色は非相称性である。」としていました。お寺の建物、茶室の構造にも非相称性や不完全性がみられるというのです。ちょっと外すところが良い、という気持ちもありますね。日本の伝統的な美を感じ、楽しめるというのも素敵です。
何をを美しいと感じるかは、人生の時期によっても、あるいはその日の気持ちによっても違います。ただ、いろいろな芸術の種類があることを知っていなければ、その美に気づく日も来ませんし、それは残念です。子どもたちには自然の美しさを感じる機会を作り、また、マナーを教えて美術館や音楽会にも連れていき芸術にも触れる機会ができたらよいと思います。一度目は保護者が機会を作り、二度目、三度目以降は、子どもが自分で選べばよいことです。また行ってみよう、聞きに行こうと思うのがすぐなのか、数年先なのか、数十年先なのか、これはわかりませんが、それでもよいのです。
東京駅開業 彩色石版画「東京停車場乃図」切手です。

