夏になると土用丑の日にウナギを食べる習慣があり、農大稲花小の給食でも7月にウナギの「ひつまぶし」が登場することがあります。養殖ウナギは出荷時期に合わせてベストの状態になっていますが、天然ウナギはしかし、その旬は冬です。気温・水温が下がって冬眠を前に脂がのってくるからだそうです。さらに、産卵のために川を下り海に向かう大きくなったウナギは「下り鰻」として、とくにおいしいと聞きました。

 数日前に見かけた鰻屋さんのウナギ。旬と聞くと、おいしそうに見えます。

 ウナギは夏の季語ともなっていますが、夏にウナギを喜んで食べるようになった江戸時代までは、ウナギと夏の結びつきは弱いものでした。秋の季語としては川を下る「落鰻」「下り鰻」などがあります。

 

 逆に、少し前までの甘酒は寒いときの飲み物でした。しかし、もともとは、同じく江戸時代には夏の体力回復のために飲まれていたため、甘酒は夏の季語でもあります。最近 飲む点滴などともいわれ、冬だけではなく、夏に冷やして飲むようになってきましたので、ようやく私たちも江戸時代の感覚が理解できるようになったといえます。