シロタエギクです。緑の葉っぱに白い細かい毛が生えているので、白っぽく見えます葉っぱそのものは緑色です。これも暑い中、涼やかな植物です。寄せ植えに人気です。

 

このように白っぽく見える葉っぱをもつ植物をまとめてシルバーリーフといい、シロタエギクのほかにも複数の園芸植物が知られています。

 

シロタエは白妙からきているのでしょう。衣や袖などにかかる言葉ですが、楮(こうぞ)類の樹皮からとった白い繊維(白栲)でつくった白い衣に由来しているそうです。「春過ぎて夏来たるらししろたへの干ほしたり天の香具山」ですね。

 

私の専門である植物病理学でシルバーリーフ silver leafはリンゴやナシの銀葉病という菌類病の名前でもあります。葉っぱの緑が薄くなり、葉色が鉛色になります。鈍いですが銀色を帯びるともいえます。

 

また、タバココナジラミという害虫の一つの系統(バイオタイプB)を、以前、シルバーリーフコナジラミと呼んだこともありました。これは、コナジラミの幼虫がズッキーニなどを吸汁すると、葉っぱが白化するシルバーリーフ症状を誘導することによります。

 

このシロタエギク、英語ではdusty millerです。粉屋さんはいつでも白っぽいからだと解説にありましたが。