タケニグサのそばには、クズも。

マメ科、ツル性の植物で、秋の七草の一つでもあります。

這いながら蔓が広がっていきます。フェンスがあれば、登っていくでしょう。

 

クズの根のでんぷんは葛粉として、和菓子や葛湯などにも使われます。とはいえ、よく繁茂して根っこにでんぷんをしっかり貯めたクズでないと、十分な葛粉を取ることはできないようです。以前、農大稲花小の子どもたちの登校中に、これで葛饅頭が作れますよ、と言ってしまいましたがこれは誇大広告でした。

 

しっかり光合成してでんぷんを貯め込んだ根っこは、まず繊維になるまで粉砕してから、水の中ででんぷんをもみだし、一晩おいて沈殿させる。これを木綿の袋で漉し、また水を加えて、攪拌・沈殿を1週間毎日繰り返して作るという、手間のかかるものです。奈良県が名産地で吉野本葛などとして売られています。

 

一方、茎葉もサプリなどに利用するため、葛の越年枝を挿し木して苗生産をするという研究もおこなわれました。

 

ただ、クズは雑草化しやすいという欠点もあります。アメリカに園芸用として持ち込まれた日本のクズはアメリカ南部で大繁殖したため、 the vine that ate the South 南部を食べた蔓とか、mile-a-minute1分間で一マイル広がる、などとも言われたそうです。