拝啓

このところ雨が多い気がしまします。梅雨入りでしょうか。

降水量に反比例して私の気は滅入っていきます。

 

梅雨に少し寒くなって、「まだ炬燵出しておけばよかったな」と毎年思うのに今年ももうしまってしまいました。

一体私は、どこに学習能力を落としてきたのでしょうか。拾った方がいましたら返して下さい。

 

学習能力が乏しい私は学校に行く意味があるのか疑わしくなってまいりました。

休暇が長かったせいか以前学んだことがそっくり抜け落ちていました。

それか夏休みが一週間ほどになってしまったショックで記憶が飛んだのでしょうか。

 

カリキュラムの遅れを取り戻すためとは言え、人生最後の夏休みがこのようになるとは神も仏もありません。

八百万も神様がいるのにだれ一人味方してくれないのでしょうか。神無月はとうに過ぎているのに。

どうあっても私に甘い真夏の夜の夢を見せる気がないのでしょう。

嗚呼、哀れなりツマグロ。願わくば私以外の男性が滅びないだろうか。

 

こんなくだらない夢について以前友人と深く考えたことがあるのですが、どう転んでも花園生活はおろかろくな人生にならないだろうとの結論に至りました。これは一種の猥談なので詳細は省略いたします。気になる方はどうぞ個別に。

というわけで前言撤回させていただきます。妄言失礼いたしました。

 

今思えばこういった空想を語り合うのは非常にたのしいものでした。

「道路の白線外がマグマに包まれたらどうするか」に始まり「ひとつだけ何かをもって無人島に行くならなにを持っていくか」「妖怪になるならどういうのがいいか」など話題はジャンルを問わず多岐にわたりました。

 

気が付けば空想談義なんてものはあまりしなくなったような気がします。哀しいものです。

しかしながら全く無いというわけではありません。あるにはあります。

ただ必ず卑猥な欲求が絡んできますです。それはそれでいいのですが、何か違うのです。

 

周囲に比べ私の精神の成長が遅いのでしょうか。

 

最近精神の幼さをよく感じます。

「大人っぽいな」と思う人が年下なんてことが日常茶飯事です。テレビで同年代のタレントがとても同い年と思えないのです。

 

森見登美彦の小説の一説に「無駄になったラブレターの数だけ人は成長する」とありました。

私はラブレターなんぞ書いたことはございません。

精神年齢の低さはこれが問題かもしれません。いいや、きっとそうでしょう。

素敵なオトナは大体結婚歴があったりします。勝手な偏見ですが。

 

なのでとりあえず恋文の技術を会得したいと思います。

なにかオススメの教本等があれば教えていただけると幸いです。

 

さくらんぼ青年 つまぐろ