2幕頭から2-11まで。 | るーちゃんのブログ

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2幕1場

 

「いかがなされましたか?我が君」

「母上のことを考えていた。

…見えるんだ。こういう日には亡霊が。私に関わった故に死んでいったものだちが、

私を取り囲んでいる」

 

 

 

「しっかりなされよ。殿らしくもない。政宗様のモットーは何でしたかな?」

「すぶとく長生き。」

 

 

「俺らの強さは見たでしょう?だから、お前と組む必要なんてないってこと。

お前を信用できない。それがもう一つの理由だ。このクズめ!」

 

「大事なお話があります。でもその前に、どうしても言っておかなきゃいけないこともあるんです。

じつは…俺の本当の名前は―」

「片倉重長くん…でしょう?知っていましたよ。」

「お前の名前は、仙台藩家臣、片倉重長。なぜだか農民の格好をして、我らに接近してきた」

「気づいていたんですか?」

「正解って何だ!わかんない、わかんない、もう全然わかんない。正解

ってどこにあるんだ、誰が決めるんだ。もう全然わかんないですよ!」

「正解とはね…そのためになら死んでもいいってくらいの理想を持つこと。

そしてそれをやりとげること…かな。」

 

「甚八も来ますか?」

 

 

「おい政宗、お前んとこの片倉重長って男が幸村と一緒にいたのを見たヤツがいるんだよ。

それにはどう答える?仙台藩がこの俺に戦を仕掛けたってことでいいのか?

どーでもいいけど頭が高ぇなお前!」

「我が藩のものが起こしたと思われる不祥事、この身に覚えのないことですが

疑われてしまったからにはこの政宗、腹をかっさばいてお詫びする所存にございます」

 

 

「いつも死ぬ死ぬ言ってるけど、ほんとに死ぬつもりあるの?

じゃぁやってみ。ここで腹切ってみせてよ」

「家康様、不意打ちはナシですよ……なーーんちゃって」

 

そして、小松姫誘拐事件発生

「離してください。姫が!」

 

淀様はヨガ中。

 

「小松姫ですって!誰がこんなことを!」

「僕ですよ、母上。家康が僕らの要求をはぐらかすから、真田幸村に頼んで

交渉材料を連れてきてもらったんですよ」

「あなた達、覚悟してらっしゃい」

「連れていけ」

 

かもね、かもね、そうかもね

僕は政宗かもね

「話がございます。そしてもうひとつ、片倉重長を回収しに参りました」

「冗談じゃない!俺はまだ仕事が終わっていません!こんな中途半端な状態でおめおめと戻れますか!」

「あきらめろ。政宗が帰れって言ってんだから命令だぞ」

「だからその命令がまだ残ってるんだ。最初の命令を片づけない限り俺はここを動かない!」

「ぐあっ」

「お騒がせしました」

 

「我らと手を組み、新しい天下を目指しませんか」

「私は豊臣以外の方と協力することはできません。命をかけられるのは太閤殿下のためだけなのです」

「……私も、命をかけて生きております。ただその命がけは、いずれ死ぬまでの日々を一日ずつ丁寧に生きるという意味だ。

民のため、この身の全ての時間を費やすということだ。己が死んだ後に生き続けるものたちへの責任をとるということだ。

私は呆れるほど長生きして、誰も見たことのない景色を眺めながら死にたい。春に花見をし

夏に川で涼み、紅葉を愛で、火鉢にあたり酒を飲む。争いに血を流すことも、大切な者を失う心配もない。

そんな世の中を作れるのなら、どれだけ恥をかこうが、後ろ指をさされようが構わない。泥水をすすってでも

この世にしがみつき、みっともないと笑われながら生きていきたい」

「私たちは理解しあえないのかもしれません」

「いえ、理解しあえました。互いの理想を。私はむやみに人が死ぬのを好みません。あなたはそうではないようだ。」

 

「天下はどうされるのですか。諦めるのですか!?」

「中断!…いたします」

 

小松姫を助けに行った信之&忠勝

 

「助けてー信之くん!」

「忠勝さま!」

「あー!信之くーん」

ところが。

「いい作戦だったんじゃない?発案者として鼻が高いだろ。

お前、苦労したんだって?父さんと兄さんが秀吉に殺されたって聞いたよ。」

「母から積年の恨みを吹きこまれて育ちました。」

 

「恐れながら。豊臣が滅んだ後の大阪城が欲しゅうございます」

そしてもう一人。

「真田軍は自滅します」

「殿!何故米沢藩より、私より、真田幸村に未来を託したのです!」

 

 

大阪夏の陣 開戦

 

「俺を連れて行けぇぇ!政宗えええ!!」

「行って何するの」

「幸村に会う」

「なぜ」

「おれはまだ任務を完了していないからだ。幸村を仲間にするという任務が終わっていないんだ!」

「一応聞くけど、勝算はあるのか?」

「それは…わかりません!」

「お前、ちょいちょいバカだね。いや、大バカ者だ。」

「勝算がないのは殿も同じはず!だから損はしないぞ、連れていけぇぇ!」

「命がなくなるかもしれんぞ。それでもいいのか?」

「そんなところで死ぬような男だと思うのかぁ!政宗ええええ!」

「分かったよ。小十郎、息子を借りるぞ」

 

大坂城へ。

 

続きます。