最近、動悸を訴えて来院される方が多くいます。
たまたまそういう患者さんが重なっているだけかもしれませんが、その原因には社会的背景が有るような気もしています。
というのも、鍼灸院に来られて動悸を訴える方のほとんどは病院にすでに行っていて、循環器系には異常が見つけられず、『原因不明』もしくは『自律神経の異常』と診断されています。そして動悸の8割以上はそういった方々のようです。
動悸を訴える方の体を診てみると東洋医学的には『気滞』に分類される方が多いように思います。
『気滞』とは身体の中を巡っている『気』(エネルギーのようなもの)の流れが滞ってしまっている状態の事で、例えば顔は赤くほてりを感じているけど足は冷えているなどの『気は足りているけども巡っていない』状態です。治療では気を巡らせるための施術を中心に行います。
『気滞』の原因には『運動不足』や『暑さ寒さなどの気温の変化』も考えられますが、その他に『不安感』もっというと『なんとなくの不安感』というのが最近多くなってきていると思います。
「最近なんとなく不安な気持ちが強くなって、落ち着かない」そんな話をよく耳にします。原因を探ってみても自分ではよくわからない、そんな『なんとなくの不安感』が日本中に蔓延しているような感じです。私たちの生活はドンドンスピードアップして行ってきて、そのせいかいつも何かに追われて、じっとしていられないような焦燥感にかられているように思います。それが私たちに『なんとなくの不安感』をもたらしているのかもしれません。
そんな『動悸』への対応策は
ゆっくり深呼吸をする事
少し汗をかくくらいの運動をする事
友達や家族と話をする事
焦ってやってもいい結果は出ないことが多いものです。急がば回れ。ゆっくり行きたいものですね。
鍼灸指圧 Sweep