早朝(4時)におよめたまの携帯が鳴る。



「誰だよこんな時間に・・・・・」


と思っていると、およめたまがムックリと起き出してきて電話を始めた。


隣で小声で話しているおよめたまの声と相手の声が、

早朝の静寂の中では明瞭に聞こえてしまう。



そりゃそうさ、こんな非常識な時間におよめたまに電話がかかって来れば

誰でなくたって聞き耳立ててしまうよ。



その電話の相手がすぐにおよめたまの親友であるSちゃんであることに気付く。


そして、受話器の向こうからはすすり泣く声が聞こえる・・・・・

彼女はおよめたまの親友なのでよくウチ遊びに来てる事が多く、

よく晩飯を一緒に食べたり、飲んだりしておいら夫婦共に仲の良いコなのである。


「なんか、Sちゃんが大変みたいなんだけど・・・・」







で、その話しを簡単に説明しましょう。



Sちゃんにはずっと片想いを続けている某バンドのドラマーがいます。

個人的にメールをやり取りしたり、飲みに行ったりする仲らしいのですが、

どうも友達としてのお付き合い以上の事は一切無かったらしいんだけど

ある日、急に(半ば襲われた!?)一線を越えてしまったらしい。


そして問題なのはその後の彼の対応。

メール、電話、約束・・・・・


全部シカトかましてるらしい・・・・・



同性的な表現をするとこれは完璧な


ヤリ逃げ


である事は間違い無いと思われるのですが・・・・・




ただ、それを露骨に彼女に伝えるのもどうかと思い・・・・




後日Sちゃんに会った時に

「Sちゃんが魅力的過ぎたんじゃないの?ヽ(゜▽、゜)ノアハハ~」

てな事言うしかない自分。

そこらへんのボキャブラリーの乏しさに、我ながら申し訳無さを感じつつ・・・・




しかし・・・




おいら個人の考えとしては、恋愛というものは個人それぞれの問題。

当事者のお互いにしか分からない空気感だったり、思いがあるでしょ?

周囲が「ヤーノヤーノ」「あーでもねぇ、こーでもねぇ」言うのは

おいら自身としてみたらとてもナンセンスだと思うし。


でも、相談するフリして励ましてほしいのか、

逆にフッ切りたいのか、それくらいは読んだつもりで応対はしてるつもりですが・・・



当事者同士で問題解決出来なくなった時点で、

お互いの意思の疎通が上手く運んでないってことですからね・・・・・・



ま、こういう類の問題が起きた時にはおいらは決まって前向きな事しか言わない。






でも、実は前向きな事しか言えないってのが本音なんだよね・・・・


忘れて立ち直るのか、もう少し頑張ってみるのか・・・・・






全てを決められるのはSちゃん自身しかいないんだから・・・・・

ホント、それだけ。


「で、あなたはどうしたいのですか?」


って、自分自身を見失いかけた彼女に・・・・・・