Hungry Spider
槇原敬之
主人公は蜘蛛です。
で、その蜘蛛が美しい蝶に恋をした
その蝶が、ある朝、露に光る自分の張った蜘蛛の巣を「きれい」と言った
だから今日もその蝶の為に、きれいな巣を張った
その蝶は、自分の巣をきれいといったけれど、
この巣は獲物を捕まえる為の罠であり、
例えば君のような蝶などを捕まえる為に張っているんだよ。
だけど、どうか君だけは僕の巣にかからないでおくれよ。
だけどある夜にその蝶が自分の巣にかかってしまった
「すぐに助けるよ、僕は君が好きだから決して食べたりしない、
今助けるから安心して」というつもりで近づいたら
その蝶は、こちらが何も言わないうちからひたすらに
恐怖で怯え「助けて、助けて」とばかり繰り返す
結局かなわない恋ならばいっそ食べてしまえばいいのだろうか?
でもやっぱりできないよ
今巣から離してあげるね
何も言わずただただ逃げるように飛び去っていく君
その姿でさえ、僕にはとても美しく見えるよ
いっそ今死んで、この景色を永遠のものにしようかな
僕はこの巣にかかった愛だけを食べて君の事は逃がすよ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
バレンタイン?
はぁ?
そんなものありましたっけ?
もう過ぎたし、知らないな~。