アロハのブログ-鍋パ



 27日昼、僕は研究室に向かう。そこには今までのダラダラとしたメンバーの姿はなくほぼ全員のがパソコンに向かい作業を行っていた。PCゲームやマージャンに勤しんでいるというのがお決まりであるが、今は魂を失った人間、まるでロボットのように作業をしている。ピリピリとした空気はどこか心地よくまた本来の研究室のあるべき姿を映しだしているようだった。28日に卒論発表会を控え、皆切羽詰まっているのである。そう、付けが回ってきたのである。28日の正午過ぎの締め切りまでに発表のスライド、プログラム、そして論文を完成しなければならない。が、27日の昼の時点では、スライド80%、プログラム95%、論文0%であった。つまり論文はまだ書き始めてもいなかったのである。忙しくてきりきり舞い状態になるのは当たり前である。そんなことからから徹夜で卒論を完成させなければならなくなった。しかし、計画性のない僕にも関わらず、前日には卒論発表の準備は万端になるだろうという予想から、ずいぶん前から予定を入れていたのであった。

 

 27日の夕方、タイムリミットが確実に近づいてきていつのを感じながら僕は「バイトのお別れ会」に繰り出さなければならなくなった。場所は大学から5分と離れていない焼鳥屋。お酒に強くその後の作業に影響は出ないだろうと考え、ビール、ハイボール、梅酒を飲み話は盛り上がる。三年間務めたバイトだった。

 

 23時になりそろそろ抜けないとヤバいなと思い研究室に舞い戻る。残りの班員に忙しいときに申し訳がないと思いながらも研究室に入る僕。メンバーのPC画面を見ると心なしかあまり論文が進んでいない。このクソ忙しい中皆でカレーを食べに行き、その後麻雀をしたらしい。まわりが暗くなるにつれてテンションが上がるのはしかたのないことである。これが我々の研究室である。僕は全然酔いはないので光の速さで論文作成に取り掛かった。しかし、2時間経とうと5行すら進まない・・・酔いは平常心は保っているようだが、細かい作業はできないらしい。甘すぎたwまったく文章が思い浮かばないwだめだ間に合わない。メンバーは次々にダウンしソファーでぐっすり。一か八か僕も寝ることにした。家が近かったので家に帰った。

 

 28日卒論発表当日。時刻は10時。寝坊である。研究室に着いた。半数の人は起き作業をしている。作業は順調15分で20行進む。お酒が入っていないとこうも違うのかと思い知らされた。13時に他の研究室の発表が始まったが16時頃に発表がある僕たちの班は直前の準備に追われせかせかと動いていた。13時トップで友達が発表を行ったので見にいけなかったのは残念である。

 

 卒論発表の時間まで残すところ15分というところでようやく準備が整った。計画性の無さを痛感しながら、発表の教室に向かった。無事に研究発表は終了し格別な達成感に満たされた。2年間かけて勉強してきたことに対する発表であったが、あっという間のできごとであった。就職活動のネタとしても十分活躍し面白い研究であった。感慨にふける間もなく皆の気持ちはその後の鍋パへ。ほぼ徹夜明けなので開始3時間ほどで眠りだす人もいたが、買い出しから、麻雀、ゲームと楽しんだ。夜の大学はテンションが上がり奇行に走る人も多数。


夜更けすぎ、深い眠りに包まれている研究室をでてまるで長い旅路を終えて来たかのような心持で家に着いた。

こうして卒論は終わりをむかえた。