ロースクール入試には避けては通れない適性試験。これで躓くと大変なことになります。予備校も適性試験の重要性をかなり煽っています。

じゃあ、適性試験はどれほど重要なのか?

結論から言うと、既修者コース限定で言えば、全く重要ではないと言えます。

ぼくは適性試験は全く対策をしてません。過去問も模試も、何もやってません。なので、本番も50点を切ってます。

それだと合格しないと思っている方もいらっしゃると思います。ぼくは具体名は出しませんが、関西地区最大の私立ロースクールや関東地区中堅私立ロースクールから全額免除をいただきました。合格ということで言えば、もう少し上位のロースクールに合格してます。

つまり、適性試験はほとんど見ていないと言えると思います。私見では、適性試験対策やる時間があるなら法律科目の勉強をしたほうが良いと思います。

なお、学校にもよりますが、大学の成績や各種資格試験や英語等の検定試験の成績を重視する学校もあります。これらは自分の志望校の特徴にあった対策が必要でしょうね。ただ経験上、早慶中は法律科目で決まりますのでご注意を。


次回は、法律科目の戦略について記事にしたいと思います。
引き続き、択一対策です。

といっても、記述対策と択一対策は重なってるので、これ以上の対策はありませんが。

択一対策は、問題を解いてテキストや条文に戻る以外にありません。結局は覚えてるかどうか、勉強したかどうか、なんです。覚えてれば誰だってできる。当たり前です。

ただ、範囲が広く難解な法律は覚えにくいという問題はあります。そこで、前回書いた「趣旨から考える」思考が大切になってきます。簡単に言うと、「なんでそんな規定があるのか?」を押さえることです。

具体例で話します。行政手続法で、聴聞手続を経た後は異議申し立てはできないという規定があります。この場合、審査請求はできます。なんでこんな規定があるのでしょうか?

ここからはぼくが勝手に考えた意見ですが、聴聞手続は処分行政庁が不利益処分をうけた人と同席してやる手続ですね。だから、異議申し立てという処分行政庁に対する不服申し立ては意味がないんですね。結論が変わることは考えにくいですから。審査請求という処分庁とは違う行政庁に申し立てするなら、結論が変わる可能性があるので、意味がありますよね。

まあ、こんな感じで自分なりに考えて理由をつけていくと、記憶しやすく忘れにくいと思います。趣旨はテキストにも書いてあるとは思いますが、それだけでは足りないですし、本当の意味では理解できないと思います。自分で考えて理由を押さえていくことで、当該法律の全体像も掴めます。

択一対策で思うのは、問題をたくさん解けば良いわけではないということです。範囲は有限です。範囲内の知識を正確に入れておくことが必要です。そのためには、意味なくたくさん問題を解くのではなく、条文判例を理由づけして正確に記憶することです。目的は条文判例の記憶であり、たくさん問題を解くことは手段にすぎません。目的意識を持つということ。問題を解くことは必要な知識にアクセスする機会を増やすためにやるのであって、目的は条文判例の理解なんです。

ちなみに、条文の話ばかりしていますが、判例も重要です。判例は、判例百選までは不要だと思います。行政書士試験でそこまではやり過ぎだと思います。予備校本には判例が長めに引用されているので、問題で出てきた判例や行政書士試験対策テキストに掲載されている判例について、LECさんのCbook等の行政書士試験対策ではないテキストを参照することが良いと思います。問題で問われた部分をマークする等して、ポイントを意識した学習が必要でしょう。
今日は行政書士試験の記述式対策について、ぼくの考える対策を書いてみたいと思います。

今年の行政書士試験では、行政法から1問、民法から2問出題されました。問題ごとに対策を考えます。

まず行政法。

事情判決でしたね。これは事情判決の定義さえ知っていればできる問題です。定義はどのテキストにも掲載されているのでだいたいは押さえているはずです。ただ、定義のどこがポイントなのかを考えてインプットしておく必要があります。簡単に言えば、普通の判決と何が違うかを押さえるということです。事情判決のポイントは、請求棄却判決、主文で違法を宣言、です。棄却なのに主文が違法て、普通の判決からは明らかに変ですからね。テキストには判決の項目に事情判決や普通の判決が並べて記載されていると思いますが、何となく眺めるのではなく、どこが同じでどこが違うかを意識することで、自ずと定義のポイントは見えてくると思います。この問題は、事情判決とは何かを意識して学習すれば当然できる問題です。細かい知識を問うわけではないですから。ちなみに、後述する趣旨を意識するという観点からは、事情判決は何のためにあるのかまで事前に学習しておく必要があったと思います(議員定数不均衡事件の判決が説明してくれています)。事情判決をした具体例が出てくることはマストです。

次に民法。

代位の付記登記については、条文そのままでした。この問題のポイントは、求償権確保のために代位、代位の付記登記、あらかじめ、です。代位の付記登記の問題だと事案から気付けること、気付いた上で501条を正確にアウトプットできることです。

前者については、事例分析の練習が必要でしょう。単に条文を読んでもできるようにはならないですから。代位権を書いたなんて意見も聞きますが、全く事案分析ができてない証拠ですからね。択一問題演習の中でも事例式の問題を通じて、記述ででたらどう書くかを意識する必要があるでしょうね。
また、後者については、条文です。単に条文だけ読んでも頭に残らないので、択一問題演習をやり、テキストや条文をチェックする作業を繰り返すことで記憶が定着するでしょう。501条が細かいと感じる方は考え方を変えたほうが良いかもしれません。条文についても、ポイントを意識して記憶する必要があります。その際には、501条が何のためにあるのか=趣旨を押さえながらやるのが良いと思います。代位弁済する第三者の利益と債務者からの第三取得者の利益とのバランスですよね。第三者は代位できます、はい終わり、では意味がないでしょう。その先はどうなんだというところですよね。代位できるのはわかったと。第三者は保護されそうだと。じゃあ、債務者からの第三取得者はどうするのというところですね。民法は条文で対立する人どうしの利益のバランスを図っています。その条文が誰のどんな利益を考慮しているか、対立利益は何かを考えながらやると良いと思います。代位の付記登記すれば第三取得者にもわかるのでその限度で保護しましょうということですね。なお、501条が行政書士試験対策問題演習になければ、法学検定やタクティクス等をやると良いと思います。ぼくの感覚では、決して細かい条文ではありません。

最後に、相殺の条文の趣旨ですが、これも先程述べたように、趣旨から押さえていく学習をしていれば、まさにどんぴしゃりの問題です。条文は趣旨とセットで押さえることを当局は求めてるようです。条文は単独で見ると無味乾燥ですが、保護される人を思い描き、対立する人を思い描く。条文相互の関係まで考える(499条や500条と501条の関係)。これによって全体像が理解できるようになると思います。

記述式試験は細かいことは全く聞いてません。条文、趣旨、定義を入れ、事例の中で知識を使えるように意識して択一問題を演習すること。これだけです。司法試験の論文問題は不要ですが、行政書士試験対策問題では足りないかなとも思います。何を使うかではなく、どんな能力が求められていて、その能力をどの素材を使って鍛えるか。自分の能力も考えながら、やり過ぎないように、プランニングすればそれほど大変ではないと思います。気をつけていただきたいのは、単に知識が足りないと思いこんで条文読むだけや無目的に演習やるだけでは必要な能力が鍛えられず、同じ結果を繰り返す危険性があるということです。行政書士試験の講師ブログをよむと、かなり不十分な感じなのでそれが少し心配になりました。予備校は後追いなので、ある程度自分で分析して対策をとったほうが良いと思います。