試験に頻出か否かは別にして
親が子どもを養育するについて
その基礎となる国内法規は
やはり民法第四編・親族の第四章・親権（818条以下）の規定になると考えられます。

従来、民法の親権規定についての知識が問われる問題は少なかったといえます。
今後も頻繁に問われるという可能性は低いでしょう。

しかし
今年に限っては
ケアされたい条文があります。

昨年追加された
第834条の2（親権停止の審判）です。
従来から第834条に親権喪失の規定があったところ
この規定の適用はよほど極端な親のケースに限られていたので
児童虐待対応の選択肢として追加されたものです。

子どもの養育に関わる基礎法の改正ですから
出題しやすい箇所かと考えられます。

以下に
適当な改行をほどこしながら
条文を示します。
特に☆印を付した行はしっかり把握されておかれるとよいでしょう。

第834条の2

第一項

父又は母による親権の行使が

困難又は不適当であることにより

☆子の利益を害するときは、

☆家庭裁判所は、

子、その親族、未成年後見人、未成年後見監督人又は検察官の請求により、

その父又は母について、親権停止の審判をすることができる。

第二項

家庭裁判所は、

親権停止の審判をするときは、

☆その原因が消滅するまでに要すると見込まれる期間、

☆子の心身の状態及び生活の状況

その他一切の事情

を考慮して、

☆二年を超えない範囲内で、

親権を停止する期間を定める。

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