はいからさんが通る展 | Pourriture noble
 

2度目の弥生美術館です(♡ˊ艸ˋ)




私が伺った時、同じタイミングで。
19人の袴姿のお嬢様方(引率2人)もいらっしゃいまして。
大変華やかだったのですが。

「原作読んでから来れば良かったね」
と仰りながらご覧になっていて( º言º)

どうやら、袴を履いてみただけーなお嬢様がただったご様子でした。
大正浪漫が大好き。
『はいからさんが通る』が大好き。
大和 和紀先生が大好き。
でもないのであれば。

大挙して(しかも袴で)、あの小さな美術館に押し寄せても。
たまたま居合わせた袴フェチの私ですら、舌打ちしか出てきません。
(私が、予備知識を敢えて入れずに観劇するのとは違うのは‥お分かりになりますか!?笑)

でも大丈夫なの。
私、そんな小さな美術館に2時間近くおりましたので笑
ニワカ袴をお召になったお嬢様方に、このペースでご覧になる方はいらっしゃいませんでした笑
(ちゃんと見たんかいな)

だってねぇ。
原画の展示数が凄い!!!!!!
て言うか、全部原画だったのか!!!!笑

私が生まれる前に、大和先生が執筆された作品なのに。
カラー原稿なんか、1970年代から持って来たみたい!!!!!!✧*。

この年代の大和先生は、とても明るい色で仕上げていらっしゃるのですが。
ある作品なんかは、フツーのカラーペンでお洋服の模様を描いてるのとかあって笑
画材は、理想的に仕上がるのであれば。
なーんでもイイんだなーと思って。
その大和先生の柔軟さが素晴らしかったです✧*。

あと。
瞳の色のグラデーションが‥グラデーションが‥。
これはデジタルでしょおおおおおお!!!!!!
としか思えないほど美しいのがありました_:(´ `」 ∠):_ ...
何なの‥。
巨匠だからって‥才能が凄すぎやしませんか_:(´ `」 ∠):_ ...

大きな瞳ったって、スペース的には狭いもんです。
あのちゃいちーなスペースでデジタルみたいなグラデーション‥。
もう笑うしかないよね。

そしてやはり。
肉筆って凄い。

コミックで拝読したのとでは、迫力が全然違う。
この時代の先生は、皆様そうなのですが。
ホントに、トーンを頼らない。
ご自身の使える効果。
あとはもう、画力のみで。
それだけで勝負されています。

あの。
花組公演を観劇して蘇った、白装束の紅緒のコマがある原稿も展示されていました。

余計な線や陰影は全て排除し。
紅緒の白いお肌と白い着物だけが、ページに浮かび上がる。

なんか、この紅緒に私は弱いみたいで。
このコマの原画が拝見出来た事が嬉しくて。
泣けてしまいました。(恥ずかしい)

あと。
ナマ原稿だから分かる事(笑)
少尉の軍服の肩にある階級のワッペン(ていうのかしら?)と袖口のデザインが、全て修正されてました。

あとで、辻褄が合わなくなったのでしょうか?笑
陸軍少尉の軍服を調べたら、デザインが違ったのでしょうか?笑

それと原稿のノド側に、全部ではないのですが、時々セリフが書いてあって。

言葉を発さないコマの横には、セリフは無いけど、その時のキャラの気持ちが書いてありました。
アシスタントさんと、キャラの心情を正しく共有する為なのでしょうか?

でも、セリフがあるコマの横にも同じ言葉が書いてあることもあって(^_^;)
これはよく分かりませんでした笑
(このコマで言わせたいセリフをメモっといたのかな?いやでもネームに書けば良くない?とか笑)

でもやっぱ一番凄かったのは、ホワイト。
何で描いたらあんなに細くなるんでしょう?
マジで髪の毛1本とかで描いてないよね!?
と言う勢い。

私も先日、コピック用のホワイトと言うのを購入し。
私が黒髪に使用するペン類にも滲まない事が分かりましたが。
‥全然使ってない(^_^;)
こんなに繊細なホワイトが入れられるなら、ホントに効果的だなぁ。
(でも、ホワイトを引いてる間、絶対息止めてるよね笑)

あと、ナワアミも、トーンかと思うほど美しいし。
点描も多く用いられてました。
あの、蘭丸と紅緒が駆け落ちする場面。
蘭丸のマフラーと帽子の質感を出す効果が、点描だったの!!!!!!
マフラーと帽子なんて、範囲デカいよぉ!!!!
この作品が当時、連載してたのは『週刊少女フレンド』です。
週刊!!!!
月刊と比べれば、ページ数は絶対少ないとは思いますが。

『少年の名はジルベール』にも記載されてましたように。
週刊だと、かなりな過密スケジュールで作画されます。
点描なんかやってる場合じゃないと思うんだけど!!!!笑
大和先生は、網点トーンに頼る気は無いようでした。
(トーンも、多分2種類しか使ってなかった)
やっぱ当時の漫画家さんってホントに凄い✧*。

あとあと、『あさきゆめみし』のカラー原稿を描かれるお手元を撮影した映像もあって!!✧*。
お着物の柄をお描きでしたが。
吐きそうなほど細かかったです笑

カラーは、やめ時を決めるのにいつも悩むのだと大和先生が仰っていると、ナレーションされてましたが。
それは、当たり前で(^_^;)

デジタルであれば、そのようなお悩みは皆無かもですが。
アナログは、その一筆一筆が常に大失敗へと繋がっているのです。
無かったことにするには、最初から描き直すしかありません。

でも、そんな緊張感の中だからこそ、大和先生の作品は美しいのでしょうね✧*。

唇は、ホントに紅を引いているかのようで。
一気に艶やかになりました✧*。


そして、竹久 夢二美術館の方も。
今の時期は、珍しい風景画を中心に展示されているのだと、スタッフの方も意気込んでいらっしゃいましたが‥。
私は美人画を見たかった(^_^;)

でも。
多少、女性を描いた作品もあって。

その中に。
5枚、女性をスケッチした作品が並んでいるところごありました。
同じように、さらさらっと鉛筆(かな?)で描かれた作品だったのですが。

これ、明らかに右の2枚が凄く綺麗に描かれてるなと思ったら。
その2枚は、旅先で恋した芳賀 テフさんという女性をスケッチした作品だと説明書きがありました。
(残り3枚のモデルは不明とのこと)
『いやーん!!分かりやすいー!!ゆめじー!!♥』
でした笑

私も、お気に入りのキャラとか描く時そうだもんな(♡ˊ艸ˋ)

そんで最後に。
大和先生のイラスト集とポストカードを購入('-'*)エヘ




下のポストカードも、少尉と紅緒が描かれているのですが。

なんかめちゃくちゃ素敵✧*。




(加工してません。ウチのショボい照明で撮影しました。)

この原画も展示されてましたが。
絵本の中の少尉と紅緒みたいです(♡ˊ艸ˋ)


私は、中期の初日に行ったのですが。
後期はまた展示物が変わるそうです。

マジか‥。
もう一回行けるかな‥。