まほうのでんち|30代のコスメ+ダイエットブログ-BOOK|弓気田みずほ-スキンケア進化論。
内容とは関係ありませんが、本の装幀がハイセンス。
カラーバランスもよく、写真もきれいで、何より見やすく、読みやすい。
とくに表紙の写真が秀逸なのですが…実はこれ、幅広の帯になっていて取り外せるのです。
購入した人の好みで、シンプルな表紙にもできる仕組み。心憎いなぁ。


弓気田みずほ|スキンケア進化論。1,400円(税込)
初版 : 2008年6月16日
発行 : KKベストセラーズ

〔もくじ〕
1.上質美肌になる、基本アイテム!(カラーページ/写真付)
2.このひとワザで、いつものケアがプロ級に!(カラーページ/写真付)
3.「自分の肌」に合った化粧品選びのポイント
4.「私の肌の現在」を知れば、上質美肌はすぐそこ!
5.どうしても解決したい「肌の悩み」には、この対策を!
6.上質美肌をキープする生き方



クローバー


はじめに断っておきますが、はっきりいって、地味です。
毎月のように美容雑誌を購入し著名な美容家の著書には
ある程度目を通している、という方にとって
目新しい美容方法の収穫は、ゼロに近いかと。


ただ、この本を「地味。つまらない。」の一言で片付けてしまうか
「基本を丁寧説いた、良書」ととるか…
なんだか著者に読み手が試されているような、そんな気がするのです。


著者の弓気田みずほさんは、伊勢丹新宿店にて
メーカーの枠を超えたコスメのアドバイスを行う
「ボーテ・コンシェルジュ」として、3万人の肌に触れた経験を持つ有名人。


この本の中では、その豊富な経験をもとに
ごく基本的なスキンケアの必要性を説きつつ、
化粧品や、美容情報との上手な付き合い方を提案しています。


もくじの1と2は、弓気田さん自身がモデル(すっごい美肌!)となって
基本的なスキンケアアイテムの説明と、上手な使用方法について
写真付のカラーページでわかりやすく解説。
もくじの3~6は、スキンケアに対する考え方について書かれています。
こちらも基本中の基本とわかっていながら
ハッと気づかされることが、たくさんちりばめられています。


とくに、わたしが参考になったのは、もくじの6番目。

■ 美容雑誌の読み方
■ クチコミサイトの活用方法
■ BAさんと上手にお付き合いするポイント
■ 美容好きの友達のアドバイスの聞き方
■ 「こうでなければダメ」という思い込みをゆるめる

…などなど。
なるほどね、やっぱりそうよね、と読みながら大きく頷いてしまう内容ばかり。
とくに「BAさんの目を見て、相手のお話をきちんと聞きましょう」
という一文については、非常に耳が痛かったです。


いえ、小学生のときから注意されている常識なんですけど。
BAさんの商品説明は、意識的に聞かないことにしているんです。
もちろん、使い方についての説明やスキンケアラインへの組み込み方については
しっかりお聞きしますが、それ以外の商品特徴や、作り手の意図のようなものについては
完全に 「聞く耳」 のスイッチをOFFにしているようなところがあって。


それは、自分の肌で試す前に、先入観を持ちたくないから。
ひとは思い込みの激しい生き物なので(とくにわたし)、
BAさんから「毛穴が引き締まりますよ」とか
「肌がワントーン明るくなりますよ」とかいわれてしまうと
どうしても、そういう気がしてきちゃうんですよね。


だから、そういったプラセボを避けるために、商品のパンフレットなども
使い方のところ以外はほとんど読まずに、自分の肌で試します。
その後自分の中である程度感想をまとめてから
(ブログに書くときは、この段階で書いてしまってから)
いちばん最後にパンフレットなどで、商品特徴を確認。


ですので、パンフレットの言葉はわたしにとって、答え合わせみたいなものなんです。
そこで、わたしの使用感とほぼ近ければ作り手の意図が
しっかり伝わっているということになり、
肌に合う・合わないは別として、よい商品かどうかの判断基準になるのでは?と。
そんなふうに考えているところがあったのです、が。
やっぱり人の話は聞かなきゃだめだよなーと。深く反省しました。


わたしたちが普段おかれている世界がそうであるように
美容業界の進歩にも、目覚しいものがあります。
「昔の常識、今の非常識」とはよくいったもので
少し前まで常識とされていたことが、
最新の研究によって覆されてしまうこともしばしば。


けれど、この弓気田さんの本は基本中の基本をしっかりおさえつつ
スキンケアに対する考え方や、取りくむ姿勢について説いたものなので
時間が経過してもおそらく色あせることはないであろう、良書なんです。


ディセンシア の社長さんがブログの中でおすすめ されていた理由が、よくわかる1冊でした。