いつの間にか紫陽花
が美しい季節になっていました。梅雨に入り、お天気が不安定＆湿気も多く（今日は爽やかなお天気
ですけど）、なんとなく低下気味だったのですが、いろんな種類の紫陽花に心癒されております。白、ピンク、水色、青、紫の絶妙な色に惹かれます。先日、フェイスブックで大学の時の同級生（大活躍中のバリトン歌手）が「浴衣を着た女性のようです」と美しい例えをしていて、大変感心しました
さてさて、”声楽”の研究過程において「ちょっとした感覚のずれ」「思い込み」から途端に上手く歌えなくなってしまう事って多いです。。。
レッスンで先生に注意された”言葉”に拘り過ぎると、やり過ぎてどんどん違う方に行ってしまったりとか。。。
例えば「息を吸ってお腹全体が膨らむように感じて」というアドバイスがあったとして、お腹に一生懸命息を入れよう、膨らませようと躍起になるんだけど。。。
学生時代にどうしても分からなくて、「腹式呼吸って難しい。。。
」ってずっと思っていました。ある時、○○○交響楽団でアルバイトしていた私は、有名なクラリネット奏者の方とお話することが出来ました。「声楽科なんですけど、腹式呼吸が分からないんです」とお話ししたところ、意外な答えが返って来ました。「あのね、お腹には息、入らないよ。僕ら管楽器奏者も腹式呼吸だけど、空気は肺に入るんだよ。多分、肺に息がしっかり入ると拡がって、内臓も押されて行くからお腹まで拡がる、その感覚を仰っているんではないかなぁ。
」と。。。 その後、お腹に拘らないで吸うようにしたら何となく心地よいところが分かってきた
「そうか、肺に入るのか～
」と思い過ぎ、今度は胸が上がったり、思うように吸えなくなったりして（笑）
随分、四苦八苦、いろいろ堂々巡りをしたものです。未だに迷う事があって、「本当にこれで良いのかなぁ
」と不安にもなったりするのですが、そんな時はまず、「今のは自然か 不自然か」の感覚を研ぎ澄ますこと。十中八九、何か違う事をやっている場合には「苦しい」とか「辛い」とか不愉快な感じが伴います。。。そして、身体の筋肉や肺、横隔膜、喉頭気管などの図を見て、「イメージする」こと。学生の頃からやっていたらもっと早く上達したのに、と悔しいです
横隔膜は、歌う時（呼吸時）にとても重要ですが、例の"腹式呼吸はお腹に”のイメージが強すぎて、腰の上、脇腹辺りにあると思いがちですが、実は肺の下部に付いており、後ろから見ると肩甲骨の辺りに肺が収まっているから、その下部、肩甲骨のすぐ下辺りに横隔膜があるのです
案外、上の方なんです
正しい位置を感じ取れないまま、何となく歌っていた期間が長すぎて恥ずかしいのです。でも、分からなかったから仕方ない。。。 せめて、今後の研究に活かして少しでも”素敵な歌”を歌えるようにしたいものです
各器官の解剖図（？！）が沢山出ていて分かりやすいです。イメージ（本の中では”マッピング”って言っています）するにはもってこいの本。お勧めです
バーバラ・コナブル著 誠信書房 出版