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■大学選びに欠かせない就職率 際立つ理科系 上位占める

 近年、受験生や保護者が就職状況を見て、大学、学部選びを行うケースが増えている。これはバブル経済崩壊後、顕著になってきた傾向だ。今では4~6年後を見据えた大学、学部選びが主流だ。

 では、どんな大学や学部が人気なのだろうか。まず大学選びでは難関大だ。大学全入時代を迎え、入口のハードルが高い大学は出口のハードルが低めとの考えが根強いのだ。従って、国公立大、私立大を問わず、難関大の人気が高くなっている。

 また、学部選びでは資格に直結したところの人気が高い。資格を取得して就職を有利にとの考えだ。医、看護、リハビリテーション系、獣医、福祉系、栄養系などが人気だ。薬学部も人気が高かったが、6年制に変わって人気がダウンした。

 さて、こういった入口の状況に対して、出口の就職状況はどうなのか。表を見てほしい。これは大学通信が08年に調査した大学・学部別就職率ランキングだ。就職決定者100人以上の学部についてのもので、医・歯・看護・獣医・芸術・体育系などは除いている。

 トップは千葉科学大・薬だ。薬学部は受験生の人気は落ちているが、就職率は相変わらず高い。また、理工系も上位で、特に4位の滋賀県立大、7位の大同大など、工学部が上位だ。

 表を見ると、ほとんどが理系学部だ。文系は11位の社会福祉と都市情報ぐらいしかない。

 理科離れなどといわれるが、就職率に関しては理系の方が高い。なかでも工学部の就職率の高さが際立っている。「理系の学生の方が出席率が高く、就職指導がしやすいからでしょう」と大学の就職課関係者は言う。

 また、表を見ると、難関有名私立大はランキングに登場せず、国立大は電気通信大1校だけだ。上位は単科大など小規模の大学で、地方の大学が多い。 就職が厳しい状況にある大学ほど、力を入れていることの表れだろう。

 不況の中、今後は就職も厳しさを増し、就職氷河期に逆戻りの恐れもある。そうなると、来年入試では資格に直結した学部の人気がますます高まりそうだ。(大学通信 安田賢治)


出典:フジサンケイビジネスアイ