久しぶりに、中目黒のスゥリル にお邪魔してきました。
こちらはグラースの元スタッフがお世話になっていたり、マダムご出産のお祝いも言いたかったりしたので、お友達にお誘いいただいて即決(*^^*)
中目黒は我が家からのアクセスがあまりよくないので、正直なかなか伺えないのですが、
やっぱり、湯澤シェフのお料理はいいですね。
ちゃんと美味しさを優先させたフレンチ。
いやいや、当たり前のようで最近は少ないんですよ!(笑)
盛り付けばかりにこだわって、香りも温度もないフレンチのなんと多いことか…。
こちらも見た目はもちろん美しいけれど、それより大切なものをちゃんとわかってる。
だから食べていて安心だし、料理にまともな「気」が感じられるんです。
こちらはアミューズ。トマトの香るクレーム・ブリュレと、ほんのり温かなケーク・サレ。
温度と味わいの対比が、スタートに心地よいです。
次の冷前菜までは、スタッフだけで盛り付けをして提供出来るスタイル。
この日はほぼ満席でしたが、二人きりの厨房でもスムーズに仕事が進んでいます。
作り置きのものでも、それぞれにきちんと香りを閉じ込めてあるし、最後のひと手間はしっかり直前に加えるから満足度は高し。
そのぶんシェフはメインのお皿に集中できて、そこには出来たてのライブ感がしっかりと感じられる。
これはうまいオペレーションだなあ。
オペレーションだけを追求すれば面白みのない料理になるし、
アラミニュットだけを追求すれば立ち行かなくなって厨房が崩壊する。
その中間をうまく使っているからこそ、この人数でこれだけ満足度の高い料理を安定して出せるんでしょうね。
もうね、この魚料理なんて最高でしたよ。
カリッ、ふわっとした絶妙な食感に、クリーミーなソースをアツアツのラタトゥイユが引き締める。
バター系のソースはそんなに好きなほうじゃないんですけど、これは予想をいい意味で裏切ってくれました。
メインはパンタードのパイ包み。
これもね、余分なものは何一つないです。
そして、ソース。
ソースがちゃんと美味しい。
作らないのか作れないのかわからないお店が多いですけど、
私はやっぱりフレンチたるものソースが欲しい。
しかも、食材に見合った分量のソースが欲しい。
「たくさん流すと見栄えが悪いんで」とかいってチョロっと数滴こぼすみたいのじゃなくて、
料理を完成させるための要素として、しっかり完成されたソースが欲しい。
いいですね、こういうメインディッシュは。
そしてこのアスパラのアイスクリームも美味しかったなあ(´艸`*)
野菜を使ったスイーツって、個人的にはあまりお得意ではないんですが。
これは素直に美味しかったです。
メインのデザートは、おしゃべりしながらアツアツをほおばっていたら写真撮るの忘れました(笑)
あ、ワインの事も書いてないですね。
すみません。今回は食べ物に集中しちゃいました(^^;
気張りすぎず、崩しすぎず。そして基本に忠実。
ちゃんとイマドキナなのに、素直に「美味しい」と思えるフレンチ。
私にとっては、貴重な一店です。