先週、新宿伊勢丹で行われた「ノエル・ア・ラ・モード」というシャンパーニュの祭典で、

久しぶりに通訳としてお仕事をさせていただきましたクラッカー


今年で10回目になるというこのイベント。

記念の年とあって、過去に来日した生産者が一気に集まり、例年以上に華やかな会場となりましたキラキラ


私が担当したのは、毎年恒例、『マリー=ノエル・ルドリュ』のマリー=ノエルと、

2年前にも一度担当した『ジャン=バイエット・プリュドム』のロレーヌ。


ロレーヌは作り手でも屈指の美貌を誇る若手女性生産者。

お母様と妹を含めた女性3人で、亡き父の遺志を継いで老舗のメゾンを守っています。

外見の華やかさからは想像がつかないほど、本当に素直でいい子ですラブラブ



Pour la Table Douce ~ワインのある食卓~

手前の華やかなボトルが、ロレーヌの手がけるシャンパン。

奥にいるのはビオディナミの生産者、いつも元気いっぱいのシュレイバーさんです♪



シャンパンも女性らしい感性を生かしながら作られた華やかなボトルが目を惹きますが、

こちらも外見の軽やかさとは異なり、代々続く技術をしっかりと継承した丁寧な味わいです。



マリー=ノエルとは、ここ3,4年は一緒に過ごさせてもらっているでしょうか。

彼女は本当に素朴で穏やかな人。

3.11の時も、「何かあればいつでもうちにおいで」と真っ先に言ってくれた大切な友人です。


今年はメゾンにトラブルがあり、3日間だけの滞在。

いつも一緒に来る相棒のベルナデットも、今回はお留守番でした。


相棒がいないのは寂しそうでしたが、期間中はいつものように、ドゥーツのジャン=マルク氏と一緒にランチ。

私も同行させてもらって、シャンパーニュ地方の現状や販路についてなど、

なかなか知ることのできない興味深い話をたくさん聞くことができましたニコニコ


穏やかでどっしりとしたマリー=ノエルと、終始笑みを絶やさない紳士的なジャン=マルク。

彼らのシャンパンには、それぞれの人柄がしっかりと現れている気がします。


それにしても、毎度のことながらマリー=ノエルのテイスティング能力の高さには驚かされます。

他のメゾンのものでもヴィンテージやドザージュ量、品種までほとんど外れることがありませんグッド!

「経験値」・・・の次元が違います汗


見ている限り、試飲用のシャンパンの温度に最も細かく気を配るのも彼女。

冷やしすぎを嫌うので、クーラーから出したり入れたり、タイプによってちゃんと調整しています。


そんな職人気質な彼女のシャンパンは、力強く実直。

モンターニュ・ド・ランスの南斜面にある彼女のグランクリュ畑では、ピノ・ノワールとシャルドネが丁寧に栽培されているのですが、その葡萄の持つパワーや魅力が、可能な限りシャンパンの中に表現されている・・・といった感じです。

(お恥ずかしながら、グランクリュではピノ・ムニエを栽培しちゃいけないって初めて知りました~あせる


Pour la Table Douce ~ワインのある食卓~

今年も最後にサイン入りボトルをいただきました♪なかなかあける勇気がなくて、毎年溜まっちゃうのよね・・・^^;



でも、この素晴らしい味わいのシャンパンは、一体いつまで飲めるのでしょうか。


相続で畑を手放したことや、本人の年齢的なことからも、生産量がどんどん減っているのです。

だから、「また来年ね」といっても、「まだ売るシャンパンがあればね。」との返事。


彼女の力強いシャンパンは根強い人気ですが、実際、彼女自身の人柄を慕うファンも少なくありません。

「マリー=ノエルのシャンパンが飲めなくなる悲しさより、彼女に会えなくなる悲しさのほうが数倍大きい・・・」

そう思うのは私だけではないでしょう。


来年も必ず会えることを願いつつ、

2005年に引退したジャッキー=トルショ氏の、「私は永遠ではない」という言葉が頭をよぎります。


そう、作り手は永遠ではないのです。


ワインも人も、一期一会。

彼女と彼女のシャンパーニュに出会えたこの貴重なひと時を、大切に大切に過ごしたいと思います。


Pour la Table Douce ~ワインのある食卓~

最後にみんなで記念撮影。きっときっと、「また来年!」