年配の先生の言葉を聞いて、
愛猫ベルの乳腺摘出手術をしないと決めた私は、
その日から、QOL(日常生活の質)を下げないためのケアを
徹底しました。
西洋医学的手術をせずに、免疫学理論を臨床治療に取り入れて
おられる獣医師の先生を探しあてて、
免疫力の低下がないか注視していただきながら、
体を温める治療とペットヒーリングを併用したケアをしました。
乳腺癌の手術をしても、肺に転移してしまうことが多く、
もし肺に転移してしまうと、最期、とても苦しむのだそうで、
主治医の先生と話しあって、最期が来るとしても、
免疫力が徐々に衰えて静かに最期を迎えさせてあげよう
という方針のケアをしてあげることに決めました。
人間のほうのお医者様にも、
この考え方を広めておられる先生もおられるように、、
何度も癌の手術をしたり、抗がん剤や放射線治療をすることで、
かえって痛みで苦しむ最期になってしまうことが
あるのだそうです。
これが正しいのかどうかは医者でない私にはわかりません。
でも、
高齢での手術の負担は大きいし、術後は痛いし、抗がん剤治療は
もっと苦しい。
そのうえ、最期のときにまで苦しむなんていうのは、そのとき、
私の選択肢にはありませんでした。
このあとの2年間、私は、免疫学に基づいた治療と
ペットヒーリングに専心しました。
しこりの状態は、大きくなったり小さくなったり、数が増えたり
減ったりしましたが、免疫力は維持され続けました。
そのおかげで、2年間、しこりがないときと全くかわらずに
食欲もあって元気な毎日を過ごしてくれました。
私にとって何より嬉しかったのは、膝に乗せてヒーリングを
してあげると、あの子がすぐにごろごろと喉を鳴らしながら
気持ちよさそうに寝てしまうことでした。
ヒーリングをすると、すぐに私の気を感じてくれるようになって
くれました。
毎日、ヒーリングをしてあげながら、あの子と気持ちが通じ合って
コミュニケーションができること、それが看病している私にとって
大きな救いになっていました。
しかし、
やはり、最期のときはやってきました。
3日前、突然、右後ろ足の足首の力が抜けたようになって
足の甲側を床につけて歩くようになりました。
先生に免疫力を見てもらうと、徐々に免疫力が低下してきている様子。
でも、体全体の状態は悪くなく、
どこかが特に悪いというわけではない
とのことでしたから、
それからの3日間、つきっきりで看病しました。
1回のヒーリングの時間を短くする代わりに、
1日のヒーリング回数を増やしました。
本当に具合が悪いときには、体を触られるのも辛いものなので、
様子を見ながら、直接手を触れないヒーリングと使い分けながら、
1日に何回も短いヒーリングをしました。
それからの2日間、びっこをひきながらもトイレは自力で行けました。
食事も取ってくれました。
最期の日の朝、トイレに入ったまま自力で出られなくなりました。
抱き上げて、横にして寝かせてあげました。
運悪く、今日からお盆休みで、近くの動物病院はどこも
お休み。
夜だけ、当番制の病院が開くとのこと。
かかりつけの先生のところまでは車で片道2時間。
先生と電話で相談して、体の負担を考えて
お家で様子をみることになりました。
それから、数時間、ゆっくりとした呼吸をしていたので、
まさかこのまま逝ってしまうなんて思ってもいませんでした。
でも、急に呼吸が荒くなってきたとき、私は、初めて
覚悟をしなければいけないときが来たことを悟りました。
それからの1時間、私はヒーリングの方法を変えました。
最期のそのときまで私がずっと一緒に居ることを、
私と気でつながり続けていることを伝えるためのヒーリングを
しました。
きっとあの子は、呼吸は荒くなっていても、
心は安心していたと思います。
そして、
静かに息をひきとりました。
最後のひと呼吸のあと、次の呼吸がなかった、ただそれだけのような
痛みに耐えかねて苦しむこともなく、本当に静かな最期でした。
ここまで書いてきて、実は、私、初めて声をあげて泣いてしまいました。
あの子を亡くしてから初めて、初めて泣きました。
「やっぱり悲しいよ。あなたが居なくなってやっぱりさみしいよ。」
今まで、泣くと辛くなるからと思って、すごくがんばってきていたのです。
でも、最期のときのことを書いていて、
あのときのことがはっきりと蘇ってきました。
あのとき、
私とあの子は、
本当に「気」で繋がっていたという、
あの感覚も一緒に蘇ってきました。
思い出すと本当に寂しくて悲しいけれど、
でも、
後悔の念はありません。
もっとやってあげることがあったのでは?とか、
あのときこうしてあげたらよかったのに
という後悔はありません。
それは、
元気なときに、ペットマッサージをしてあげていたから
本当に早期にしこりに気づいてあげられたから。
病気がわかってからは、免疫学とペットヒーリングで
最期のそのときまで、おうちでケアをしてあげられたから。
最期のそのときまで、気で繋がることができたから
だと思っています。
私はこれまでに、免疫学とペットヒーリング、
ペットマッサージやペットごはんを学び
それらを全部統合して、綜合的なケア方法を
編み出しました。
それが本当に効果のあるものかどうか、
それを自分の愛する子が、証明してくれました。
これがあの子の遺言だったのです。
最後にあの子からのメッセージをお伝えして、
この物語を終わりにしたいと思います。
「ペットヒーリングをしてもらってありがとう。
おかげで、最期のときまで、ちっとも恐くなくて、
苦しくもなくて、すごく楽だったよ。
もう会えないのは悲しいけど、
でも、ママが飼い主で本当によかった。
ほかの仲間の飼い主さんにもこのことを
きっときっと伝えてほしい。
自信を持って伝えてほしい。」
長いお話を最後まで読んでくださって
本当にありがとうございました。
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