OLDレンズと寄り道 グルグルボケ | 写真を「もっと」楽しもう!

写真を「もっと」楽しもう!

ライフワークは
耽美的ポートレート
で自分のイメージを
映像化。

その他、花撮影、スナップなんかをオールドレンズやフィルムカメラで
一味違う楽しみ方を写真とともに綴ります。

(写真1)

ライカLマウント用のOLD
レンズは設計が古いだけに、
中心部は良くてもレンズ周辺
の収差が激しいものも多いです。
まぁ、当時はこれが普通だった
ワケですね。
しかも、粒状性の粗い銀塩フィ
ルムだと、そこまで目立たない?
のか気にならなかったのか?


ですが、現代のデジカメに装着
しますと、センサーが見事にその
収差を拾って表現されます。
これがグルグルボケです。

(写真2)


当時のレンズの中でも収差を
相当排除した点で銘玉と言わ
れるXenon 50mm f2.0でも、
撮り方によっては、こんな風
(写真2)に酔いそうな(^_^;)ボケ
になります。
今のレンズには無い面白さ?
です。

(写真3)


同じレンズで撮っていますが、
コチラは比較的グルグルでは
無く、風通のボケとなっています。

何が違うのか?と言うと
絞りとSS(シャッタースピード)が
違いますが、ボケにより大きく
影響するのは「絞り」です。

SSは最初の方が1/320で2枚目
は1/100。ISOは同じ100です。
(写真4)


ちょっとグルグル度は少ない
ですが、グルグルしかけの
ボケ。
これはAi Nikkor 
50mm f1.2
で撮影。
(写真5)


f値の明るいレンズは前玉に
迫力があって好きです。
ただ、その分光の反射に弱い。
と言う欠点があります。


写りの方は、中心部のてん
とう虫には歪みなどはあり
ませんが、背景の周辺部は
ちょっとグルっていると言う
気もするし、溶けたような
ボケは嫌いじゃありません。
(^_^;)

早い話が、開放f値の明るい
OLDレンズの開放絞りで、
被写体との距離を少し離して、
撮影し、尚、流れの目立ち
やすい背景を選ぶとこの
症状と言うか効果を発揮?
するコトが出来ます。(笑)

f4まで絞ると(写真3)の
ように落ち着いて来ます。

(写真6)


Xenonの50mmは最短
撮影距離が実測で約27
cm。

結構寄れます。

被写体にここまで寄って
しまうと開放で撮っても
あのグルグルは感じま
せん。


やや淡い感じのこのレンズ
独特の色の出具合。
サザンカの赤も品が良く、
溶けたような背景になります。


(写真7)


同じサザンカを少しひいて
f5.6まで絞ると、開放では
ラグビーボールだったボケ
がまずまずの玉ボケになり
ました。
(写真7)


イルミネーションを撮るのに
絞り開放にしてみると
遠景であるほど周辺の
収差が目立って来ます。
こういう用途にはあまり
向かないのかも?


ですが、こういう癖と上手く
付き合っていけば、これは
コレである意味、独特の
写真を楽しめる。と言う気が
します。


因みに、画角が違いますが
モダンなデジタル用レンズで
撮ると周辺までクリアです。
(TOKINA 16-28mmf2.8)