どうしよう?

京都出張に来てた浩さんが帰る際、年明けにまた来るからスイーツ&ディナーでもどう?と。
そして「次はかなり無理な要求もするけど宜しくね!」って…浩さん…。

今まで挨拶と私が相談持ちかけてただけの人なんだけど…実は私の大本命。



ポジティブ・アクティブ・おもしろい・クレバー 、好きになる条件総クリア!
もう、会ったその日に好きになっちゃったん。




正直に言えば、浩さんにみせた私は飾ってない。それどころかかなり酷い。
そんな姿をみせれたのは、安心して頼れたその人格ゆえ。
そしてもう1つ、この人を想う気持ちが報われることは決してないと確信していたから。



なのに…

もし、今の私を好きになってくれたなら複雑。
嬉しいけれど、「私の好きな浩さん」はいなくなる。
そして彼の認識力を疑ってしまう。私の正体も見破れないなんて…。

私はまだに自分に自信を持てないから、本命の人には「目標」や「憧れ」に留まっていて欲しいの。


ねぇ浩さん、
一度喜びを分かち合ったからって、疲れたとき声を掛けられたからって、
それだけで騙されちゃダメだよ。そんなの誰でも出来るんだよ。
そんなに素直だと悪い女に引っかかるよ…。





若さと甘えだけですり抜けてきた私とか…






どうか、あとで思いっきり笑っちゃうような勘違いで有りますように。

「私の憧れの浩さん」が、私の人生に変わらずそっと居続けますように…。


下手に「恋人」になって、そして別れにに怯える日々が来ませんように。


想いを打ち明けられること。
それは、遠からず他人よりも冷めた関係になることを宣告されたと同じ。


悲しいけれど。
月曜日の17時前、久々に電話してみた。

聞けば、今日は休みだったという。
なので「今度のお休みはビーチリゾートがいいな♪o(^-^)o」なんて言って会話を繋ごうとしたら…

不景気、サブプライム、うちの会社だって、長期休みなんて取れる訳ないよ!


ヤン、疲れてるの?いつになくイライラしてる…。


そして、ふと気付いた。
日本人ではあんまり意識しないから、その存在すら忘れていたけど…

ヤンは労働者階級の人間なんじゃないのだろうか。


そして彼がRetirement、早期退職について語らないのは、
まだ若いからじゃなくて働かざるを得ないから。




うん、それなら腑に落ちる。
確かに休みの度に親のお金で旅行しまくるガキは目障りだよね…

たまたま気分が落ちてる時に電話がくれば、意地悪の一つも言いたくなるのが人間なのかも。







だけどカザミ、Positiveじゃない人は苦手。
紳士じゃなくても良いけど、愚痴の受け止め役にはなりたくない。

彼を変えるほどの想いもなくなったばかり。
もう、見えてきたね。終わりが。





もとよりうまく行けば行くほど苦しい恋だったんだね。
まさにラスベガスが見せた幻想。



種明かしが早すぎる気もするけど、
それはとても幸運なことなのだったんだろう。




切ないけど、Good-bye あの頃のヤン…。
素敵な夜をありがとう。
今も本当に解らない事だらけ。


ヤンは女性には興味ないんじゃ…とすら思い始めた。

「ナンパしていいですか~?」の言葉には、慣れた調子で返していた。
もとよりモテただろう事は予想出来たので、驚きはなかった。

私は、一応TV・CM・雑誌ぐらいの仕事はした。
だから(好みじゃなかったら仕方ないけど)容姿のウケは悪くないはずの20代前半。
そしてホテルに送って貰うときは素直に寂しがった。
明日の朝が早くない事まで事前に告げていた…


なのに…



何故、そのまま車から降ろす?信じられない!!
好きじゃなくても二度と会うことのない女、
据え膳食わぬは~じゃないの?!?!


最初は紳士なんだと考えた。


妻子持ちでも一晩くらい、ねぇ?
(そもそも妻子がいるなら、誰が見てるか分からないHomeGroundでデートする?
こっちの方がよほど危なくない??)



でも、もう分からないや。

それに「また海外旅行行こう」って…実現しないと踏んで誘ってるの?



弄ばれてるのかな…ってか、こんな中途半端にしてヤンは楽しめる要素あるのかな?


本当に、謎。
私はどうして、遠くの人しか好きにならないのかな。

ずっと関西に住んでいるのに、関東か海外がメイン。
たまに同府下でも片道1時間以上…。


これって無意識に自分を痛めつけてるのかな?
切ない時間を凶器に変えて。

それとも少しでも遠ざけようとしてるの?「まだ」重い女の私が依存して嫌われ傷付く、
一連のストーリー、エンディングから。


一体どっちなんだろう…。
タイトルの地は、かつて私が恋してしまった人とデートした街。

そして、その頃の私は限りなくLas Vegasに似ていた。
不自然だけれど途方もない煌めきと、その裏に抱えた底なしの闇。
そしてもう、簡単には制御出来ない野獣に育ちきっていた私達。


そんな時、恋に落ちたのが「ヤン」。

外見や性格だけじゃなく、声まで似ていた。


今までの年上の恋人達に。