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【初めて、父の背中に ふれるとき 。】


この仕事をしはじめて
こんな日が来るとは 思ってもいませんでした。


なにせ、ワタシのほぐしの技術を 趣味の一環だと 強く思っていた 父ですから
ワタシに背中を預けるなんて、あり得なかったワケなんです。


昔、一世を風靡した マンガから飛び出したような頑固オヤジの背中が とっても小さくなって、丸く見えた瞬間です。


こわばりからくる痛みに 口元をへの字にして 動きを止める父の背中に そっと手をあてて
ゆっくり その緊張をときほぐす…。


『老いては 子に従え』

そんな言葉は 父の辞書には まったく見当たらないほどに
肩で風を切る姿がよく似合う
恰幅のいい父の背中でしたから。。。


への字になっていた口元が
やっと緩んでいくころに
そんな父に『ありがとう』と言われた気がしたんです。


いままで こちらが感謝することがあったって
父から感謝されたという記憶がまったくなかったワタシは 、
ココロでは かなり大きな驚きを受けながらも
いつも通り 顔色・表情をひとつも変えることさえなかったけれども
その言葉をありがたく噛み締めておりました。



年老いて、小さくなって、丸くなった 父の背中を
この小さな手のひらで 感じながら
さみしさとともに
やっと自分が父の生きた道の はじっこに 追い付いた気がした、2月はじめのとある日のことでした。


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踏みほぐしとよもぎハーブ蒸しのあるlaqu園は 京都・山科にあるんです。

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