「イントロダクション ~歴史の授業をはじめるまえに~」
…という題で今年は授業開きをしようと思っている。
例年は後述する自己紹介カードに書かれた生徒の質問に答えるだけの1時間+世界史の導入に3時間と時間が取れる学校だったので非常に自由にやらせてもらっていた。しかし去年の反省を踏まえて、今年は1時間に自己紹介と教科についての概説を凝縮して実践しようと考えている。
1.自己紹介(15分)
まずは簡単に自己紹介をする。私の場合はこちらから一方的に自己紹介をするのは極力短時間に済ませて、生徒からの質問に教員が答えることを主としている。自己紹介カードを生徒に記入させてその最後に「S.Suzukiに質問など(必ず1つ以上!)」という項目を作っている。
2.日本ってなに?(15分)
次に、日本史であろうと世界史であろうと、また地理であろうと、生徒になにもみないで世界地図(略地図)を書かせてみる。この活動によって、日本史であれば世界の中の日本の位置を生徒がどのように理解しているかがわかる。
基本的には個人ワークで答え合わせの前に近所の席の生徒同士で見せ合う程度を想定しているが、時間が許せば個人ワークの後にグループワークをさせてみても面白いかもしれない。なお略地図を書かせる際には、以下の書籍が有用だ。
3.歴史ってなに?(15分)
歴史とはなにか。これをわずか15分で伝えるのは極めて難しいので、まずは生徒がピンとくる画像(ヒトラーや原爆ドームなど)から歴史とはなにかについて考えさせる。
そして生徒に、『歴史とは「 」である。』を考えさせる。「 」に入る言葉を生徒に考えさせる。この問いに正解はない。しかし、文字化することによって生徒に自分の歴史観を認識させる。
そして最後に、歴史学の基礎の基礎を説明する。歴史は記録(文字)や遺跡、遺物が遺っているから後世に伝わるものであることや、その史料を「現在の人」が解釈して歴史は成立する。そのため、絶対にそうだったといえることは少なく、高校の歴史の授業ではおそらく確かであろうことを教える。最後に遅塚の「歴史学は、すでに出来上がった知の体系ではなく、躍動し変貌し続ける生き物である。」という言葉を引用して歴史とは何かの説明とする。
4.連絡事項(5分)
授業の持ち物や進め方、生徒が一番気にしている成績のつけ方について説明して授業はおわる。時間が足りなければこの部分はカットして後日プリントで配布して対応もできる。
みなさんはどんな授業開き、していますか??
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