カトリックの聖人、フランシスコ様は動物の守護聖人です。
彼とうさぎに関するこんなエピソードがあります。
『グレッチオ(イタリアの山村の名)でのこと、
フランシスコに一匹の野うさぎが贈られた。
彼はもらいうけたうさぎを地面に置き、
どこへでも自由に行けるように放した。
しかし、彼がやさしく呼ぶと、うさぎは走ってきて、
彼の腕の中にとびこむのであった。
彼は母のようにやさしく、このうさぎを慈しんでいた。
やがて彼は、うさぎにふたたび人に捕まらないように諭して、
放してやろうとした。
しかし、何度地面に下ろしてやっても逃げようとせず、
逆にフランシスコの腕の中に戻ってきた。
とうとう見かねた兄弟たちが、うさぎを彼の手から受け取り、
人のいない安全な場所に連れて行って放してやった。』
(石井健吾編訳「フランシスコの祈り」 女子パウロ会)
うちのくろうどは、まるでこの話に出てくるような、
人の傍にいるのが大好きなうさぎでした。
元旦の深夜、夫と私に見守られて静かに月に旅立ったくろうど。
月でのバカンスを楽しんだら、また家に戻っておいでね。