優しい死神の飼い方の続編。
前作がとても好きな話だったから、読むのが楽しみだった。
高位の霊的存在である僕は、『我が主様』によって、不本意ながら黒猫の姿で地上に派遣された。この世に未練を残し地縛した魂を『我が主様』のところへ導くのが仕事だ。記憶喪失の魂と出会った僕は、昏睡状態の女性の体にその魂を入れ、彼女の飼い猫として、街の魂を救い始める。だが、魂たちはなぜかある製薬会社に関係する人物ばかり。その会社では、怪しい秘密の研究が行われていたようで...!?現役医師がホスピスを舞台に描いた『優しい死神の飼い方』に続くファンタジックミステリー第2弾。
(あらすじより)
期待して読み始めたら、前作よりもミステリー要素が強くて物語に入り込みやすかった。
人の死や病に触れてきている知念先生だからこそ書けている話だと思う。
1話目にとある夫婦の話があるのだけれど、この真相が涙涙で、夫の本当の想いに心が打たれてしまう。
うっかりカフェで涙を流すところだった。
読んでいくと、ある製薬会社の研究が一連の死に関係あると分かってくる。
これをどう解決するのか?絶対に犯人を野放しにしたくない!!そんな気持ちで死神クロを応援しながら読んだ。
誰にも死んで欲しくなかったから。
死神が黒猫になって、という設定が面白く猫らしい描写にホッコリさせられる場面も!
個人的には前作に出てきたレオもまた登場してくれて嬉しかった。
最後まで読んでネタバレした後にまた、読み返してみても面白い結末になっていた。
勘がいい人は途中で、もしや?って気付くと思うけど。
読み返えしたら、違う視点でも楽しめるかも??