通り過ぎるはずだったお店、吸い寄せられるように踵を返して入った。マスターも常連さんも一見の私を気持ちよく迎えてくださった。メイクは落ちちゃってる上に汗だくだ。それでも、この街で吐き出してからじゃないと眠れないと思ったのだ。

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EARTH WIND&FIREのカバーバンド
EARTH WIND&Fightersのライブを初めて体験しました。長いキャリアと実力を持つスタジオミュージシャンで構成されているアース愛に満ちたバンド。


この日はモーリスさんの追悼ライブでした。
友人Kさんが整理券の列に並んでくださったおかげで贅沢にも最前列で楽しむことができました。最前列はもはやステージの一部、手を伸ばせばメンバーさんに触っちゃう距離、譜面台もセットリストまで舞台裏が確認できて、始まってからしばらくは自分が出演してるような緊張でドギマギした。近くで見てるってことは近くで見られてるってこと…

でも、これでもかってほどにキレのいいリズムと、一糸乱れぬ16分音符のホーンと、音楽への愛と、アースへの愛で、いつの間にかうねりの一部となって楽しんでいる自分がいた。11人の音、サラウンドで降ってきた。


システムオブサバイバル時の高瀬順さんのボコーダー。その曲のためだけのボコーダー。完コピにもほどがあって泣けました。キーボーダーである自分的にはもう、高瀬さんのKRONOSから耳が離せなかった。

油断すると手拍子を忘れていろんなパートにポーッと見入っていました。ソロバッキング時のそれぞれのレスポンスもいっぱい盗んだ(そして昨日実践した)。アースの命であるコーラスが美しかった。

本家を生で見たことが無い私にとって、このバンドは本物より本物になってしまいました。どうしてくれましょう。

終盤、お客さんをステージに上げダンスを披露させるなんとも恐ろしいコーナーでステージに上げら…上げさせていただきました。真っ白パニック!!となったけど、一歩ステージに入った時、真ん前にいはったドラムの佐野さんにニヤーッと笑顔をもらい安心して、ボーカルJINさんの関西ノリにほぐしてもらい、すると、ふと私は今この素晴らしいバンドと共演するっちゅーこっちゃな!!と冷静に興奮し、むちゃくちゃなダンスだったけどいい思い出を作っていただきました。

後ろでドラムを叩いてくれていた、本番モードの佐野さんをめっちゃ近くに感じた訳です。そしてすっごいミュージシャンの方々と横並びになって踊ったの。ちゃんと音で肯定してくれるんです。私もそういうプレイヤーを目指したいんです。この夜を、生涯忘れることはないでしょう。


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そんな素晴らしい体験と、またひとつ大人になれたような甘酸っぱい思いを受け止めてくれたオリエンタルファイヤーチキンさん。この街にお友達ができたこと、夢みたいに幸せ。