少し先伸ばしにしていた歯医者に行こうと予約を入れる電話を家族にしてもらったら、とてもびっくりすることを知ることになった。
医師が亡くなった、というのだ。
私よりは若い女医さん。
去年会った時は元気だった。
私はとにかく歯医者が大嫌い。
初めての歯医者で、悪化してた虫歯を麻酔なしでぐりぐり削られたから。
痛がったら「麻酔の注射するか? 嫌なら我慢しろ」的な言い方をされて、麻酔がとても恐ろしいものに感じて我慢した。
削った後は、すぐに詰め物をして終了。
恐怖しか残らない治療になってしまった。
医師が言った言葉も、長年の嫌な思い出の中でより怖いものになってしまってるだけで、実際はもっと優しかったかもしれない。
この時治療した歯は、何軒もの歯医者で何度も治療が重ねられていった。
現在はしっかりと治療が済んでいる。
実は、同じ歯科で医師が亡くなったのは二人目だ。
そこに歯医者を開いた医師が病気で亡くなってしまった。
歯医者嫌いの私のために、色々な話題を投げ掛けてくれて、身体中硬直させ、これから治療する場所に全神経を集中させているのをほぐすために、とにかく話し掛けてくれた。
その医師以外には治療してほしくないと思うくらい信頼していて、長生きしてほしいと思っていた。
その後の歯医者を続けてくれたのが女医さんだった。
結構普通に受け入れられて、あまり恐怖を抱くことなく治療に通えていた。
説明もしっかりしてくれて、メンタルの病気や腰痛の酷いときも気を使ってもらっていた。
本当に、何が起きるかわからないもんなんだな。
まだちゃんと受け入れられてないけど、残念で仕方がない。
ご冥福を心よりお祈りいたします。