サバイディー。




首都ビエンチャンから車で4時間半のボリカムサイでサッカー教室を開催しました!

関西電力の方々を中心に、ダム建設エリアに隣接する村々からも参加者が集まり、総勢40人ほど集まりました!

今回はこの出張をコラムタッチでまとめてみます。


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▪️イメージしていたラオス!?
私はビエンチャンという都会で生活をしている。
都会といっても日本と比べたら "何もない" と言わざるを得ないのだが、それでも、道が整備されていたり、多くの商業施設やカフェなどが次から次へと建設されている。

そんな中、今回サッカー教室を開催したボリカムサイというエリアに向かう道中、車窓からは『テレビで見たことある景色』がずっと続いていた。
それは、赤土の道が続き、車が通れば前が見えなくなるほどの土煙が捲き上る。基本的に裸足で生活している人々。何をするわけでもなくただどこかを見つめている人。学校の校庭にあるサッカーゴールは木で作られている。

ビエンチャンよりもはるかに時間がゆっくり流れている印象を受けた。
誰かに急かされることもなくマイペースに。
外国資本で次から次へと開拓が進むビエンチャンとは違い、私がラオスに来る前に "イメージしていたラオス" を見ることができた。

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▪️サッカー教室で見た圧倒的な情熱
そもそもこのサッカー教室開催は、関西電力に勤める日本人の方との出会いから始まった。
ダム建設に携わるスタッフにはサッカー好きが多く『コーチに来てほしい』という依頼を受けた。ダム建設に興味があり、地方にはどんな選手がいるのかを知りたかった私は二つ返事で快諾した。

いざ当日会場入りすると、ダム建設エリアに隣接する村の人たちにも声を掛けてくださりたくさんの人が集まった。

選手たちは私の拙いラオス語での説明を真剣に聞き実践した。彼らは自分たちでサッカーをすることはあるが誰かに指導を受けたことがない。初めて経験することであり、私が話すこと一語一句逃さぬよう耳を傾け、わからない時は質問をしてくれた。

TRが進み、最後にゲームを行った。
TRの中ではパスやボールの運び方などシンプルなことを中心に取り組んだが、あまり上手いことできない。これまで細かいタッチをする練習をしてこなかったのだから致し方ないことだ。

しかし、ゲームが始まり、彼らの持つ爆発的身体能力が本領を発揮する。
ドリブルのタッチがでかい。。だが取られない。スピードがあるから追いつくのだ。
ダイナミックなプレーが多く見られこの破壊力とパワーは間違いなくラオス国の武器であると確信した。

もし彼らが若いうちからちゃんとした指導を受けて育っていたら今頃どんな選手になっているのだろうか?そう思った。

今回私はスカウティングという業務も意識していた。都会から離れた地域にはどんな選手がいるのかを知らずにやって来た私は、彼らのサッカーに対する "圧倒的情熱" に心打たれたのである。

今回の活動を通して、地方巡業を増やし、地方の選手たちにチャンスを作る作業も怠ってはいけない、と痛感した。

ラオスには溢れんばかりのサッカー小僧がいる。サッカーが好きで好きでしょうがない。
しかしコーチがいない、靴がない、ボールがないetc...
そんな環境でも意思変わらずサッカーをプレーする機会があれば全力でボールを追いかける。

私生活の中で培われた身体能力は、彼ら自身が気づかぬ間にラオスサッカーの未来を変える武器になっているのかもしれない。
その武器を発掘するのは我々指導者である。
目の前の自分のチームにフォーカスするだけでなく視野を広げ、地方選手に光をあてることは我々にとって最大ともいえるタスクである。

眠れる才能がそこにはある。


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▪️ダム建設及び、地域との関係性
サッカー教室が終わり、翌日は施設の見学をさせていただいた。まずはダム。ダムを水が通過することで電気が発生し、それをタイに売るという。


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そもそもダムはどこにでも作れるものではない。
ダムを作るために適した "石" が採れなければならない。また、水が溜まっても耐えられるくらいのしっかりとした "岩盤" と、水が溜まりやすい "渓谷状" であることが必要条件だ。

それらをクリアしてもなお問題はある。
ダムを作る場所に人が住んでいる、または水を溜めた時に水没してしまう可能性のある村がある場合、そこから移動してもらわなければならないのだ。その場合、お金で解決する人もいれば、この地域に愛着があり動きたくない、と申し出る人もいる。
今回のダムでは500世帯(4,000人)の移転が必要になっていた。最終的に大半はこのエリアから出て行き、残った約80世帯はダム近くの新たに移転村として整備したフーホムサイ村への移転を決め、ダム建設はスタートすることができたのである。

移転してくれた村人たちの協力なくしてダム建設はできなかった。そんな移転村で暮らす人々との交流を図るべく、関西電力は添付写真のような取り組みを行った。

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こういった企画は地域との繋がりを強固なものにし、地域住民との関係性は良好だ。
お陰でダム建設も順調に進んでいるという。

私もこれに習い、今後の活動に活かしていきたいと思う。




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[移転村にある小さな病院]


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[移転村を自転車で走る少女]


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[村のあちこちで子どもたちが遊んでいる]










おしまい。





♦︎ 関西電力(ナムニアップ)

♦︎ Shingo Suzuki ・ 鈴木慎吾

♦︎ Bears Laos Football Academy