こんばんは、連日ご覧頂き誠にありがとうございます。昨日は、列車掛のお話をさせていただきました、貨物列車の列車掛の業務は後方監視業務の他に次のような重要な業務がありました。それは、貨車の発熱に対する保全です。今の貨車はベアリングを使っていますので、発熱することは殆ど考慮しなくとも良いのですが、昔の貨車は平軸受け〈すべり軸受)を使っていました。ベアリングが鉄道に普及しだすのは戦後、軍需産業出会ったベアリング産業を救済することから始まったと言われています。そいれでも、2軸化者などには構造上のことも有ったので昔ながらの平軸受けが使われていたのですが、これは車軸下側にグリースを入れた皿のようなものがあり回転することで車軸に油が回るようになっていました。構造が単純ですが、走行抵抗が大きく、高速走行時などでは発熱しやすく、駅停車時に発熱の有無を確認することが必要でした。最悪、グリースの循環がうまく行かず平軸受けに固着する場合をメタル焼けといい、戦前戦後を通じて鉄道車両の保守で一番手を焼いた部分と言われています。また、今でこそ車輪は一体式の車輪となりましたが当時は鉄道の車輪というのは、タイヤを履いていました。タイヤと言ってもゴムのタイヤではなく鉄の輪でありこれを車輪にはめていたのです。焼入れの原理を応用したもので、タイヤを熱して膨張させておき、その熱したタイヤを車輪にはめるというもので、これは当時の車輪に耐久性がなかったことから、外側のタイヤだけを別に作ることで車輪全体の寿命をのばそうとするもので、世界的に行われていました。ただ、このタイヤ方式ですと、貨車の平軸受け同様発熱によるタイヤ弛緩〈下り勾配などでブレーキを多用等の原因)が起こることも指摘されていました。余談ですが、1998年にドイツのICEで起こった高速鉄道事故の場合も、弾性車輪のいわゆるタイヤ部分が金属疲労で破断したことが原因とされています。ちなみに新幹線は、0系からずっといったい車輪を採用しています。
鉄道ジャーナリスト加藤好啓(blackcat)blog
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