経営や学び方、働き方に関して多くの著作を持つ田坂広志氏の著書の中に
「幸運は『不運な出来事』の姿をして、やってくる」と いう印象的なフレーズがあります。
中国の故事「人間万事、塞翁が馬」にも通じ、一見、不運そうに見える出来事が、後で振り
返ってみれば、実は幸運の始まりやきっかけであったことに気づくというものです。
仕事をしていると、やりたくない仕事が自分に回ってきたり、状況の変化で不本意な失敗を
してしまったり、あてにしていたことがなくなってしまったりと、不運に感じる機会がたくさん
あるように思います。
これを、実は『不運な出来事』の姿をした幸運だったと、のちに言えるかどうかは、自分に
降りかかってきた不運にどのように対処するかで決まるのではないでしょうか。
不本意な仕事だけど、とりあえず頑張ってやり遂げてみる、失敗したけれども、そこから
教訓に得て何かを学ぶ、大切な仕事をなくしてしまった機会に、自分のキャリアプランを
もう一度見直してみるといった前向きな態度や行動があれば、あとで振り返った時に、
「あの不運が自分にとっては幸運だった」と言えるのだと思います。