ファミコンです。
私が子どもの頃、月に1度は家族で宇都宮のデパートに買い物に行っていました。
その時はいつも、欲しいものはたいてい何でも両親に買ってもらえました。
小さい頃はヒーロー系のおもちゃ、少し大きくなるとかっこいい服、高校生位になるとブランド物の服等々
しかしそのような両親でも絶対に買ってくれなかったのがファミコンでした。
ファミコンより高いものは何でも買ってくれたのに、ファミコンだけはどれだけお願いしようと決して買ってくれませんでした。
買ってくれなかった理由は、「ゲームをするとバカになる」という根拠のない思い込みによるものでした。
私にはこれが本当に耐え難いことでした。
習い事(親に強制的に通わされてた)に使うお金があったらファミコン買ってよ、毎日そう思っていましたが、両親には伝わりませんでした。
小学1年生の時には「直次郎君の家にはファミコンがないから遊びに行かない」と同級生に言われたこともあり、ファミコンを持っていないだけでそこまで言われなければならないのか、と子どもながらに傷付いたのでした。
私にはこういう過去があるので、幸か不幸か今でもゲームをする習慣がありません。
学生時代にゲームセンターに入り浸っている同級生がたくさんいましたが、私にはどこが楽しいのか全く理解ができないことでした。
自分でアルバイトをしたり、社会人になったりして自由にゲームが買えるようになった頃には、全くゲームに関心を持たなくなりました。
結果的にはゲーム依存にならなかったので良かったと思うのですが、毎日のようにファミコンを欲しがっていた小さい頃のことをふと思い出すと、どこか嫌な気持ちになります。