第一関門でおにぎりを2個、コーラを一本飲んで5分休憩。
ここで応援隊に一緒に出場した仲間の様子を聞くと、青シャツと黒シャツは
私よりそれぞれ20分、10分そして女性は10分後方を走っている様子。
みんな順調に走っているみたいで一安心
第一関門を出発すると荒川を渡ります。40km近く走りだいぶ疲れてきましたが、
この場所は夏場は愛犬と水遊びをする場所。
そんな楽しい思い出を思い浮かべながら突き進んで行きます。
42.8km 満願の湯のAS ここまでの所要時間5時間7分。
ようやく半分たどり着きました。
いつものフルのペースより1時間遅いのですが、アップダウンの激しいコースのせいでしょうか、
かなり足に来ている感じです。
実は私は42.195km以上走ったことがありません。
これから体がどんなことになっていくのか未知との遭遇
いよいよ今回最大の難所 日野沢の峠の登場
400mの高低差を8kmかけて登っていきます。
秩父華厳の滝を通り過ぎ
みんな徒歩で黙々と山を登っています。
みんな疲れているなぁ~
応援隊が撮った写真。
みんな苦しさに俯いています
今登って来た道を振り返ると、一台のマイクロバスが登ってくるのが見えました。
ひょっとして最後尾の回収バス?と思いましたが、どうやら最後尾のバスではないようで
一安心
気の遠くなるような坂道登りを続け
約1時間歩いたでしょうか、ようやく頂上が
頂上のお茶屋さんのお姉さんから
”よく頑張りました頂上ですよ”お褒めの言葉をいただきました。
そして程なく50km地点 人生初めての50km走破。
山々がとても綺麗でした。
近くを走っていた出場者と峠到着をお祝いです。
この方とはスタートからずっと一緒でした。
エイドで出会い、コース上で抜いたり抜かれたりの繰り返し。
お互いに励まし合いながら結局ゴールまで一緒でした。
お名前もお聞ききしませんでしたが、本当にありがとうございました。
この場を借りて、御礼申し上げます
登れば下りが待っている
これから第二関門まで約10kmの下りが待っています。
下りなので、さぞかし快調に走れるのかと思っていましたが、
登りで使い切った脚には快調に走れる余力はなかったようで、
キロ6分から7分のペースでした。
阿熊集落センターのASで5分休憩、再び走り始め龍勢会館を過ぎると
目の前に黒シャツの男が・・・・
疲労困憊の様子
”後2kmで第二関門、休憩できるよ。がんばろうね”と声をかけて先に行きます。
いよいよ第二関門に到着しました 走行距離58.5km
到着時間13時10分 制限時間を50分残しての到着です。
ここまで来れば、後は峠が一個だし、これは完走出来るな
この時点ではそう思っていたんです。これがそもそもの油断の始まり
私に遅れること8分、黒シャツの男が到着。
ちょっと精根尽き果てた感じ。
”無理するなよ”と声をかけ、先に出発します。
残念ながら彼はこの先60km地点でリタイヤしてしまいました
再出発しようとすると、目の前に
この女性が・・・・
私が20分以上このエイドで休憩したので、追いついたようです。
応援隊の話では日野沢の登りの前で、かなりバテていたようで、無事峠を
登り切れるか心配していましたが、思ったより元気そうで安心しました。
女性メンバーに”先に出るよ”と声をかけ、再出発。
3kmぐらい走ったでしょうか、ふと後ろを見ると女性メンバーが追いついて来ました。
私が出発した後、ほとんど休憩なしに走り出したそうです。
その後は二人でランデブー走行
お互いに励まし合いながら走り続けます
そいうえば青シャツの男は?
この男順調に走っています。
我々が第二関門を過ぎる頃には、AS18の小鹿野町役場に到着しています。
我々より50分先に行っていました。
65km過ぎ、二人とも腰が落ちあごが上がり苦しそう。
青シャツの男に遅れること50分
我々も小鹿野町役場(67.5km)に到着です。
愛犬の出迎えに元気を貰い
エイドのおじさんに頭から水をかけて貰い、残りの距離を走りきる元気を貰っています。
相当ラップが落ちていますね
もう100m走っては100m歩くの状態です。
でも残り16キロ強、もう一踏ん張り
時間も第二関門で50分の余裕があったので、このペースで行けば
第三関門も余裕でクリア出来ると私は思っていました。
でもこれが大きな間違いでした。
この平坦に見える部分が微妙に登っているんです。
70kmを過ぎ
72.6kmの札所32番 法性寺まで緩やかな登りが続きます。
結局この区間はほとんど歩きでした。
法性寺を折り返し手からはしばらく下り。でも半分ぐらいしか走れませんでした。
時間がどんどん過ぎていきます。
おまけに最後に第三の峠が待っています。
峠の麓に着いたのが16時ちょうど。
ここから第三関門のミューズパーク入り口までは2.2km。
この疲れ切った脚で2.2kmを40分で登り切れるのか?
黙々と登り坂を歩く一行。
ここまで来ると周りにいる人はみんな同士。
お互いに声をかけ励まし合いながら第三関門を目指します。
ここにいる同士が全員第三関門をクリア出来ることを祈りながら・・・・
愛犬も我々の到着を、今か今かと待ちわびています。
そしてついに坂を登り切りました
ついに第三関門通過
時間は16時31分、関門閉鎖時間まで残り9分の際どさ
ここまで来て関門に間に合わなかったらどうしよう?
胃がきりきり痛むまで心配してくれた応援隊。
我々の到着をこころから祝福してくれました。
心配かけて、ごめんなさい。
エイドのおばさんから
”もう何も食べられないかもしれないけど、おにぎりの中の梅干しを食べて最後の塩分補給をしなさい”と
云われ、その暖かい言葉に涙しながらおにぎりをほおばりました。
さぁ、いよいよ残り6km弱、最後の己との戦い。
残り時間は50分、果たして走りきれるか?
ここまで来てゴール出来ないのは悔しすぎる、嫌、走りきれなければ再度ウルトラに
挑戦しなければいけなくなる。この時点でウルトラはもう二度出たくないと思っていた私は、
意地でもゴールすると強く思ったのでした。
そんな気持ちとは裏腹に脚はちっとも前に進みません。
ミューズパークからゴールまでは下り坂のはずなのに、こんなペースです。
歩いてる我々を見て、公園内の人々が
”あと少しだよ、頑張って”とj声をかけてくれます。
心の中では”これでも精一杯頑張ってます”と思いつつ
でもその言葉に元気を貰い
札所32番 音楽寺を過ぎ、最後の急坂を下ります。
この頃には膝もがくがく、大腿四頭筋もボロボロ。
転ばないように気をつけるのが精一杯
秩父橋を下っていきます。
遠くに見えるのは待ち望んだゴール
残り1km 時間は17時13分 残り17分
残り1kmは下り600m、登り400m
下りはともかく登り400mを含む距離が17分で走りきれるか?
最後の登りを必死の形相で登る同士たち
そして
感動の ゴ~~~ル
ついにj完走です。
タイム11時間51分 残り9分でした。
共に戦った同士と握手を交わし、お互いの検討をたたえ合います。
こうして我々の初のウルトラマラソンの挑戦は終わりました。
全員がそろってゴール出来なかったのが少し残念ですが、
自分が12時間動き続けることが確認出来て、大満足です。
ちなみに青シャツは10時間50分でゴールです
これからのフルマラソンシーズン、今回の努力が絶対身を結んでくれる筈(違っ
たらどうしよう)
来年に迫った札所午歳総開帳のプレイベントとして行われた今大会。
悲しい事に来年は行われないとの噂が流れています。
今回も1000人の参加募集で実際のエントリー者は500人強
実際に走ったのは470名位だそうです。
100kmに足りないから、第一回だから人数が集まらない、等々色々な噂が流
れています。
予定の半分しか人数が集まらなかったので、財政的には厳しかったと思います。
でもエイドの人々の応対は、とても初めてのエイドとは思えない暖かい応対。
コースのすばらしさ。とても第一回とは思えません。私が走ったフルの大会20回
でも一歩もひけを取ってるとは思いません。
色々大変に事はあるでしょうど、来年もこのレースのすばらしさをみんなに教えるために、是非是非来年も開催して欲しい
そう願って参戦記を終わりたいと思います。
主催者の方々、エイドのボランティアの方々、沿道から熱い声援を送ってくださった方々、
そして私設応援団に方々、すばらしい大会を本当にありがとうございました