広島文化学園HBGホール 藤原竜也 「中村仲蔵 歌舞伎王国 下剋上異聞」 | 映画と音楽のある生活

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 舞台を見るときは、一応「S席」を予約しているが、今回の席は、前から5列目の通路側で、まさに役者さんの唾が飛んでくるような上席だった。そして主役の藤原竜也が客席まで降りてきて演技する際に、手を伸ばせば触れるような(そんなことは絶対にしないが。)距離だった。

 私は歌舞伎を生では一度も見たことが無く、恥ずかしながら「中村仲蔵」の名前も神田伯山の講談で知ったくらいだ。

 血筋が全ての歌舞伎の世界で、不屈の努力で成り上がった歌舞伎役者の物語だが、難しい事は無く、だれでも楽しめる娯楽作品になっている。

 主役の藤原竜也は、舞台というとシェークスピアのイメージが強いが、天才歌舞伎役者は、まさにハマり役だと思う。また、四代目市川團十郎の高嶋政宏も貫禄の演技だった。

 市川團十郎の「下郎売」(ういろううり)の早口の長セリフも披露され、見せ場となっていた。

 三階建てのセットも工夫されており、この様な楽しい作品を生で見れるとは!これだから、お芝居を見るのは止められない。