ひまわり 「悲恋のイメージが日本とは、かなり違う」 | 映画と音楽のある生活

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 ソフィア・ローレンという女優さんは、私にとっては、ホンダのロードパルのCMで「ラッタッタ!」と言いながら出演していた人だ。マイケル・ジャクソンのスズキのラブといい、当時の日本は円高だったのか、バブっていたのか?最近、検査の不正問題で話題のトラックメーカーは「ダイアン・レイン」を起用していた時期がある。泥臭いトラックとハイウッド女優さんのイメージが結びつかず彼女が「ダイアン吉日」(大安吉日)とCMで言った時は頭がクラクラした。

 話を戻すと、顔と名前は一致するが、ソフィア・ローレンの作品を私は、思い出すことが出来ない。「ウクライナ支援の特別リバイバル」ということで名画座で鑑賞した。おそらく、映画館で見なければ、途中で見るのを断念したと思う。戦争によって引き裂かれたカップルの悲恋の物語と言いながら、このカップルは、結婚休暇が欲しいからと、ほとんど偽装に近い形で結婚し、おまけに従軍するのが嫌だからと仮病を使って病院に逃げ込んだりする。それを見破られてソ連の前線に送られるのだから、悲恋というより、自業自得という言葉しか出てこない。

帰国しない恋人を探してソフィア・ローレンが旧ソ連(ウクライナ地区)に渡る。この部分が冷戦時代にソ連で長期ロケをしたという見どころとなっている。タイトルの「ひまわり」はこの時に、イタリア兵が沢山ひまわり畑の下で埋葬されていると紹介される。

 探し求めた恋人は、行き倒れ同然に倒れていた彼を助けてくれたロシア娘と結婚しており、子供までいた。泣きじゃくりながら列車に飛び乗るソフィア・ローレン!ここで、終わっても良かったと思うが、後日譚の様に男の方がイタリアに会いに来る。ソ連の家族を捨てて、また一緒になりたいと言い寄る男!(どこまで、自分勝手なんや!)

当然の様にフラれ、二人はミラノ駅で永遠のお別れをするのでした。バックに流れる、ヘンリー・マンシーニの名曲。

                      Fine