2010年上映 ジャックペラン監督によって作成されたOCEANUS(オーシャンズ)を遅れて鑑賞しました。
内容はごくシンプルながらに奥深い。この作品は言葉を絞り出すのが難しい程素晴らしく、私が生活している中でもあまり感じることのない様な生き物の生命力、生きることの大切さ、そして世界はまだまだこんなに広く、美しいんだと見つめ直した映画だったと思います。
出だしはバンドウイルカの遊泳シーンから始まり、海底にいる様々な美しい生き物や迫力見事なクジラ、海を牛耳るサメ、海底には初めて見る魚、カニなど美しい生き物が多数生息しています。
時にはウミガメの子供が巣から旅立ち海に向かいながらも鳥に食べられてしまうシーンやシャチによるアシカの捕食シーンなども流れ心が痛む場面も多数あります。しかし、その捕食時の映像でさえも美しく見せるのが、この映画の特徴だと思うんです。誰にでも好きな海の生き物はいると思います。この映画では当時最新のカメラを使用しているので、海上、海底共に住む全ての海の生き物の目や呼吸をするときの音までも美しく、壮大に見えてきます。
私はこの映画を観るには字幕がいいと思います。
この映画では吹き替え版、字幕版両方とも鑑賞しました。吹き替え版の声は女優の宮沢りえさんが担当しています。とても静かで美しいボイスなので、オーシャンズの様なある意味サイレントの映画にとてもマッチしていました。一方で字幕版は名前は分からなかったのですが、フランス語でとても低い声の方がナレーターを務めています。オーシャンズはとても静かな映画なので、低い声と、フランス映画独特の世界観、雰囲気はとても合い一層魅了されました。
この映画はただただ純粋に生命の美しさを伝えている映画ですが、なにか悩み事を抱えている時や疲れている時に観ると何度も見返したくなるような作品に仕上がっており、なぜ2010年の公開時に見に行かなかったのか自分を責める程の良作だと思います。
これを見て、見たいと思った方には是非大きいテレビで、是非一人の時間に見て欲しいと思います。
