読売新聞ヨミドクターに、82歳の現役内科医で、ナノプラスチックを巡る環境問題に全力で取り組む菅沼安嬉子さんのことが載っていましたので、まとめてみました。(ナノプラスチックは細菌やウイルス程度の小さなプラスチックで、環境中に漂っており、人体に取り込まれることによる健康への影響が心配されている)

 

80歳、これからが人生本番

 

ナノプラスチック問題「日本人は誰も知らない」

 

 「現在82歳、どんな80代を過ごしていますか。」との問いに、「80代になっても何か目標を持った方がいいと思っています。自分の場合はそれがナノプラスチック問題への取り組みで、あらゆるところで講演しています。」と答えておられます。

 6年くらい前のNHKの番組で、大気中にナノプラスチックが飛んでいることや、マウスの胎盤にナノプラスチックが沈着していることなどを知って、もし同じように人体に入って子どもにも移行していたら大変なことだと思われたとのこと。

 それからは、あっちでもこっちでも人に会ったら「ナノプラスチックって知ってる?」って聞いているが、日本人は誰も知らず医学部の教授でも「何ですか、それ」って言うぐらいだとのこと。

 2年前に知り合われた慶応大理工学部の教授に「マウスだと説得力が弱いから、サルの脳にナノプラスチックが沈着するか実験できないか」と相談して、やってもらったところ、記憶に関わる海馬に沈着したのだそうです。最近の米国の研究では、認知症の人の脳や早産の赤ちゃんの胎盤にナノプラスチックが多く沈着していた、という報告もあります。

 菅沼内科医は人脈があり、幼稚園や保育園の関係者の話もよく話を聞かれるのですが、近年、発達障害の子どもが本当に増えているようで、そこにナノプラスチックが関係しているのではないかと心配されておられます。

 

米国の会議で講演、オールアルミ缶の自販機作り

 慶応の教授を通じて海外の研究者ともつながりができて、今年1月に米国で開かれた「第1回マイクロプラスチックへの暴露と人類の健康・国際カンファレンス」に出席され、講演をされました。「日本人はナノプラスチックのリスクを知らない」と題して、自身の取り組みを話されたとのこと。

 メーカーに頼んでプラスチック容器が一切ないオールアルミ缶の自動販売機を作ってもらったことや、プラスチックゴミを減らす高性能処理機の普及活動、メディアへの働きかけなどです。

 講演の最後に「私は今82歳です。私の人生は幸せでしたが、今は安易に生きることを望みません。一人の医師として、なんとしても子どもたちと次世代の人類をプラスチックと化学物質のリスクから守りたい」と話されると、大きな拍手があったとのこと。

 「プラスチックは本当に便利で、それがない世界はもはや考えられませんが、あまりにも使い過ぎです。だからこそ、医学の世界から、こういう問題があるということを皆さんに知ってもらって、そのうえで、どうするか考えないといけないと思います。」と結んでおられます。

 

このブログの筆者も80代です。菅沼安嬉子さんの記事を読んで、私の人生もこれからだとの生きる勇気を頂きました。元気でいる間はラ・メールのメンバーの一員として、プラスチック問題についてのブログの発信を続けたいと思います。

 

(by umi-bugyou)34/412