あの大震災の悲劇の日から
今日でちょうど3年…


自分にとっての大切な時間が
突然消え

その日から
そのすべての瞬間が



『自分の脳裏だけのものになる』

この胸の傷みは


辛すぎて苦しくて
言葉になりません。



自分にとっての幸せな時間は



これほど幸せだったんだよ

あんなに楽しかったんだよ


と言葉にして
誰かに伝わるものではないから


悲しみをわけあうことなんて
できないと私は思う



『気持ちわかるよ』という
優しい言葉は

頭をポンポンとなでてくれるくらいの
癒しの力はあるけど

それでは傷は塞がらない




あの日あの時が
キラキラ眩しくて

3年たった今でも
心臓をロープでぐるぐるに縛って

両サイドから引っ張られているような
胸の傷みを感じることが

度々あります。



嫌な夢を見たあとの朝のように
そのことは忘れようと努めるほど

また幸せだったときの光景が目に浮かび

その度私は、頭を振り回して
忘れようと何かちがうことをして



毎日あくせく時間いっぱいに動くことで


突然消えたかけがえのない時間を
思い出さないようにする。





ありったけのお金はらったって

どんなに土下座したって

声がかれるほど泣きわめいても


二度と返らないあの日々。




強く乗り越えている人もたくさんいる。


でも私はそんなに強くない。

忘れようと逃げるだけ。



でも

それでいい。



逃げることも『胸の傷み』という敵と戦う
兵法のひとつ。


いつか時間がいっぱいたって

キラキラしていた日々が
色褪せた写真のようになった頃に


また自分の気持ちの整理ができたら
それでいい。



今はまだ逃げたい。