平日の仕事で精神にかかわる資料をいろいろと目にする機会が多いのですが
その中に『不登校新聞』という不登校やその親に向けた新聞があり
先日読んだ不登校新聞の中で取材を受けていた女性の言葉が
こころに響いたので一部をご紹介します。
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「何かしたい」「一歩前に出よう」と思えるために必要なものは「エネルギー」です。
家でひきこもりつつ、近所に外出することはできても、
その一歩先に行けないようなときは、
心の中のエネルギーがカラカラの状態なんです。
私もそうでしたが、空っぽのコップにエネルギーを溜めるのって本当にたいへんで、
一滴一滴しかたまらないんです。
それも自分にとって
「ちょっとうれしいことがあった」
と思えたら一滴というぐあいです。
わたしの場合、そんなときに母とのいざこざがあったりすると、
せっかく溜まったエネルギーがごっそりなくなるんです。
溜めてはなくし、溜めてはなくしをくり返し、
コップのふちまでぴったり溜まるまでに、
私は20年かかりました。
それがコップから溢れ出して初めて、
一歩前に出られるんですね。
「人とつながってみたい」とか
「ちょっと働いてみようかな」とか、
そういう気持ちになるんだと思う。
だから、エネルギーをなんとかして溜めなくてはいけないわけですが、
ではどうしたらいいか。
自分が好きなこと、心地よいことをやるしかない、
と私は思います。
つまり「内なる声」に従い、心のなかをじゅうぶんに満たすことが大事なんです。
そういう経験がないと、社会に出て行って何かあったとき、
そこで踏ん張ったり、うまくやりくりしたり、
「もう一度だけがんばってみようかな」って思える力は出てこない。
不登校して30年あまり、右往左往したなかで得た私の実感です。
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不登校じゃなくたって
「自分が好きなこと、心地よいこと」
をやってこころの中を満たすことが
本当に大事だと思います。
なかなか前に進むための一歩が踏み出せない方は
自分が好きなこと、心地よいことで
たっぷりこころを満たしてあげてくださいね