アメリカの司法試験は州ごとに試験内容が半分違います。半分、というのは、後半の200問の選択式問題、MBEと呼ばれる試験はニューヨークであれカリフォルニアであれ共通です。共通テストというやつですね。前半の記述が州ごとのBar Associationが作って出している問題なので、内容が違います。元のCommon Lawはもちろん同じなんですよ。でも例えばCommunity Propertyという、結婚したカップルの資産を分ける法律、なんていうのは州ごとに法律が違うので、州ごとに別の問題を作るわけです。なので、カリフォルニア州で試験に通った弁護士はカリフォルニアで、ニューヨークではニューヨークで弁護士として働く資格がありますが、例えば私がニューヨークで弁護士として働きたければニューヨークの試験を受けなければなりません。もう勉強したくないので嫌ですが、例えばカリフォルニア州の試験を受けた次の年くらいだったら記憶少し覚えることを増やすだけなので勢いでいけたかもしれません、がもういろいろ忘れたので他の州の試験を受ける気にはなりません。

 

カリフォルニア州の司法試験はニューヨークより難しいです。それは、試験の結果は前述のMBEと記述式のスコアをスケールにして、その総合点で何点以上合格、不合格、とするのですが、カリフォルニアの合格点がアメリカで一番高いからです。全米では一番難しいと言われています。とはいえ、最近難しすぎるという悪評の元、少し合格点がついに引き下げられたのです。なにーー、とすでに大変な試験をパスした弁護士たちは思ったことでしょう。こうして毎年弁護士が量産されていくのです。

 

さて、前置き長くなったけど、最近アメリカの、特にニューヨーク州司法試験、弁護士試験が大変注目されているようですね。私はカリフォルニア州の司法試験に自力で勉強して一発合格したわけですが(ドヤ顔)いかにこの試験が難しいか難しくないか、日本人だとさらに難しいかと色々勝手な分析がされているようで、みんな勝手なこと言ってんなーと思ってます。そして、そして、何より声を高くして言いたい。。自分の合否が全国に注目されるなんて、、、、、嫌だーーーーーーーー、耐えられない。。。。。小室圭さんが好きでも嫌いでもないですが、これに関しては本当に本当に本当にお気の毒で。私なんてホテルで合否を一人でこっそり見ましたよ。落ちてたらひっそり一人で落ち込もうと思って。それがね、、、なんかよく知りもしない人たちにあーだこーだ言われて、自分は勉強したことがあるわけでもないのに偉そうに、それ見たことか、とか言われてね。私はもう本当に同情しますよ。彼も色々あったからテスト勉強に集中できなかっただけではないのかな。私なんて、一人なので最後の三ヶ月は本当に前の記事にも書いたとおり、オリンピック選手がオリンピックで金メダルとる、くらいの集中力で勉強しまくったわけですよ。やはりメンタルというのは勉強に大きい影響を及ぼすのではないでしょうかね。

 

2月の試験が7月より合格率が低い、というのは本当でして、やはり落ちた人たちが受けるケースが多いんですね、2月は。それから私たちのように、普通のLaw schoolではなくて、correspondence programのいつでも始められるLaw schoolに行った組たちです。この組は元々普通のLaw school組より合格率が低いんですね。というわけで、総じて2月の試験はどの州でも合格率が低めです。


そして、私試験を受けてみてわかったことがあります。どうして一度落ちた人がもう一度落ちてしまうのか。これはまあ私に限ったケースかもしれないしそうでないかもしれませんが、私はこの試験に自分の100%どころか、普段は使っていない脳のパートを無理やり叩き起こして120%くらいの力を使って勉強したんですよね。もし、仮に、それでですよ、合格しなかった、となれば、私きっと次はどうしていいか分からなくなっていたと思うんですね。だってあれ以上の力をどうやって出せというの?やれることは本当に全てやってさらにそれ✖️三回くらいやっているわけです。それでダメだと言われたときの絶望を考えると、次の一歩を踏み出せるのか、踏み出せたとしても最初と同じ勢いどころかそれ以上の勢いで勉強などできるものなのか、私はできないのでは、と思いました。それで、ああだから二回目落ちる人が多いんだな、ってわかりました。なのでこれは完璧に私の仮説ですが、一度目は、まあちょっと今回は無理だろうな、と思って適当に勉強していた人は次にチャンスがあると思うんですよね。逆に私のように全部を注ぎ込んだ人は難しくなるんだと思う。私の元クラスメイトに、クラスではとても優秀で私より数ヶ月前に卒業して私より一つ先の試験を受けた子がいるんですが、なぜか彼女が最初の試験に受からなくて、私は大変ショックを受けたのを覚えています。あの、優秀な、あの彼女が受からないなんてことあるの???て。その後も彼女は毎回すごい勢いで勉強していましたが、次も、その次も受からず、今は多分挑戦していないと思います。あれだけの時間とパワーを費やして、日常から全て自分を切り離して勉強するののってそう何回もできることではないと思うんですよね。まあそうなんとなくわかっていたので、私はもう絶対にぜーーーーったいに一回目で合格すると決めていました。これはもう決まっていたことなのでそれを達成するための道を辿るだけ、というような感じで。

 

試験のことはまた気が向いたら書くかも。書かないかも。