邦題:桃花絶佳~ワンス・アポン・ア・タイム~

「2017東京/沖縄・中国映画週間」)

 

 

『三世三生十里桃花』は、唐七(作家名)の長編小説が原作。

先にテレビドラマ化され、大流行した後、映画化されたもの。

最近、中国で人気ジャンルの時代劇ファンタジーのラブストーリだ。

 

 

不幸にも、現在、興行収入成績の新記録を塗り替えながら大ヒット中の『戦狼2』(『战狼2』)と同時期に公開されたため、比べられ、「高烂片」=「しょーもない映画」という可哀想な評価を受けてしまっている。ちなみに私の住む南通では、1週間で打ち切り

 

でも、分かるわ〜。

映画だけ観たら、話しが全然分からないという雑な作り。

もともと映画化には無理があった。

小説は外伝を含めて311頁(湖南文芸出版社の【記念版】)の長編。ドラマは58話(!)もある。なのに、映画はたったの2時間・・・。笑。

 

 

私はドラマを観ていたので、脳内で話しを補ってついていけたが、それでも、かなり無理矢理な展開だなとびっくりした。

しかし、いいところもあり、それは衣装や背景が豪華だったこと。ドラマより凝ってます。美しい。

 

が、そこも批判の的。

内容がひどいのに、見た目だけ金かけてる! と。

 

 

主演はドラマと異なり、主人公・白浅;バイ・チェンを刘亦菲;リウ・イーフェイ。夜华(夜華);イエフアを杨洋(楊洋);ヤン・ヤンが演じている。

 

とりあえず、あらすじから・・・。

といっても、かなり補って書く。映画のままだと意味不明になってしまうので。笑

 

 

あらすじ(小説&ドラマ)ー超簡単にー

 

十万年前、天上界の神々たちの物語り。

地上には凡人と言われる人間が住み、天上界には神や神仙、魔族たちが住んでいる。

主人公の白浅;バイチェン(刘亦菲(劉亦菲);リウ・イーフェイ)は、青丘という場所の皇帝の娘で狐族、白い九尾の狐の化身だ。普段は人の姿で暮らしている。年齢は、14万歳(←死なないのか?!)

 

↓↓↓映画ではずっと酒のとっくりを離さない飲んだくれ・・・笑でも、小説、ドラマでは、そんなやさぐれではない。

 

 

小説&ドラマでは、ストーリーは大きく3段ある。

実際はそんな段分けはないが、ここでは説明のためそう区分する。

 

 

◆第1段、

白浅は男のフリをして「司音;スーイン」と名乗り、墨渊:モーエンという天下一の武人の弟子となり武芸の訓練に励む。

最後は、魔族との大決戦で、墨渊が自分の身を犠牲にして魔族の王を封印、天界を守るが死んでしまう。白浅は、その亡骸を青丘に持ち帰り、洞窟に隠して生き返るのを待とうとする。自分の血を飲ませたり、必死過ぎて周囲はどん引きだが・・・。

そう、白浅は、墨渊のことを男性として愛していたのだ・・・。

しかし、墨渊は生き返ってくれない・・・。

 

↓↓↓墨渊と夜華の一人二役を演じる楊洋(ヤン・ヤン)

若い女性に大人気!

 

 

◆第2段

白浅は記憶を無くし、凡人の人間として地上に暮らす。

その理由は、魔族の王の封印を解く方法を伝授されていたのは白浅だけだったので、その方法を誰にも知られないために記憶を亡くしてしまえばいいと、自ら "記憶を失う水" を飲んだのだ。

 

 

山の中で名前もなく1人で暮らす白浅の前に、夜華:イエフア(杨洋(楊洋);ヤン・ヤン)が現れる。(ちなみに、夜華は9万歳。笑)

 

彼は、天界の神王の皇太子だ。実は、墨渊が死んだ後すぐに生まれたので、墨渊の生まれ変わりと言われている。見た目もそっくり。(墨渊と夜華は一人二役、同じ男優が演じる)

 

夜華は戦いで傷ついたところを白浅に助けられ、白浅に一目惚れ。天界をこっそり抜けてやってきて、彼女に「素素;スースー」という名前をつけてやり、夫婦になる。

 

 

2人には、「阿離:アリ」というかわいい男の子も授かるが、天界では素素は凡人だからと歓迎されず、特に「素錦;スージン」という女性に虐め抜かれ、白浅は自ら命を絶ってしまう。

 

 

◆第3段

実は死んでなかった白浅は青丘に戻り、今度は、素素時代の記憶を亡くし(←あまりに辛いので)、普通に白浅として生きている。そして、天界の皇太子・夜華の婚約者と周囲に勝手に決められてしまう。

 

素素時代に愛し合っていた2人だが、白浅はその時のことを忘れているので、夜華に再び会っても何とも思わない。

しかし、夜華は素素のことが忘れられず、生き返って欲しいと祈り続けてきたので、白浅=素素と見抜き、彼女が帰ってきたと喜ぶ。子供の阿離も、一目見て「お母さん」と懐くのだ。

 

 

 

記憶のない白浅だが、夜華の思いやりに徐々に心を開くようになり、2人はまた結ばれる。そして、素素時代の記憶も取り戻し、素錦にやり返して、ここで視聴者もみな溜飲を下げるのだが・・・。

 

 

 

が、ここからさらに波乱の展開、なんと!ずっと死体で洞窟に置いてあった師匠の墨渊が生き返り、白浅は、墨渊と夜華のどちらを選ぶか問題が浮上。

また、魔族の王が力を取り戻し、封印が解け、再び天界と魔族の決戦が始まったり、白浅と夜華をいろいろな試練が襲う・・・。

 

 

ドラマはおもしろい

簡単に書いたつもりでも、けっこう長くなった。(本当は、もっといろいろな登場人物がいて、話しも複雑。)

 

ドラマは、面白い。

とにかく、魅力的なキャラの立った登場人物が多く、このドラマの脇役からスターになった女優もいる。

また、荒唐無稽なストーリーで(笑)、先の展開が読めずに最後まで楽しめる。

 

 

しかし、映画は、なんと、この3段目の途中から始まるのだ!

1段目と2段目あっての3段目なのに、いきなり3段目から始まっても、訳分からんって!!

 

まあ、それに尽きますかね。

人物ごとの背景や関係が描かれず薄っぺらいので、映画自体も薄っぺらくなってしまった。

 

 

「高烂片」=「しょーもない映画」と言われれば、否定はできない。けれど、今までも「小説が人気→ドラマ化でさらに人気→映画化で高烂片と成り下がる・・・」、こんなことはたくさんあった。

 

ドラマのファンが見に来るだろうから、収益が見込めるということなんだろうけど。でも、ある意味、観客をばかにしてる。

しっかり、作って下さい!

 

 

・・・などと言いつつ、でもまた同じような流れの映画があれば、見にいくんだろうなあ。学ばないといけませんねえ・・・・。

・・・反省。

 

 

 

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