ふたつ目のバンドのこと。 | ぽれっとLibrary

ぽれっとLibrary

日々徒然心のままに、音楽と、バンドと、本のことなどなどなど。。。

私がアメリカン・ロック、特にドゥービー・ブラザーズイーグルス
集中砲火的に浴びた数年間が、ここから始まるのである。

◆  ◆  ◆

ひとつ目のバンド(過去記事参照) に入ったことで、
いつの間にか常連になっていた居酒屋「照和伝説」。

ある日飲みに行くと、大将N氏が言った。
「うちのバンドのコーラスしてもらえんかいな」
「むこうのリーダーには話しつけてあるから」

迷ったか?・・・答えはNO。
「はい、やります!」即答である。

次に飲みに行くと、
「コーラスはあっちに座ってるKとコンビやけん、よろしく~」
見ると華奢ながら、いい飲みっぷりの姉ちゃんが座っている。
これが、福岡で一番の友達となるKとの出会いでもあった。

バンドの構成は、
左利きギターのヴォーカル、リードギター、ベース、ドラム。
そこへ私達コーラス2人が加わって、6人となった。

「これがバンドの曲やけん、覚えてきて。」
知らない曲がいっぱい入ったカセットテープを渡された。

Rockin' Down The Highway (The Doobie Brothers)
Slow Down LInda (Eric Clapton)
Show Me (Tom Johnston)
Dark Eyed Cajun Woman (The Doobie Brothers)
Power (Orleans)
Against the Wind (Bob Seger)
などなどなど。。。

Kとの合言葉は、「上?下?」。
コーラスパートの割り振りである。

音をとるために、スピーカーに耳をこすりつけて何度も何度も繰り返し聴く。
一人ひとりの声を聞き分けてコーラスラインをたどる。
音が交錯して、どれがどうつながっているかわからなくなる。
頭の中でもつれた糸がほどけるまで、聴いて聴いて聴く。

スタジオでの練習は、毎週日曜日。
2時間練習して、2時間以上飲む。

ひとつ目のバンドと違い、練習といっても小難しい話はない。
ダメな時は「違うっちゃんね~」と一言。
あとは何が違うか自分で考えるのだ。

ある意味、こちらの方が厳しいのかもしれない。

スタジオではひたすら、演奏を繰り返す。
バンドとしてみんなの音を合わせていくには、
まずは一緒に音を出す時間を、ある一定以上重ねることが必要なのだということを
言葉でなく、自分達の出す音の変化で理解することができたような気がする。

いつしかメンバーの呼吸が合ってきたとき、
全員の音がきれいに重なり、アンサンブルを奏で始める。
バンドとしてのタイム感(=ノリ?)が出てくる。

N氏を初め、メンバーは皆、音に厳しく、
初めて人前で演奏したのは、約4ヶ月後の「照伝ライブ」だった。

Little Felix 1st Live

それ以後、何回ライブしたのかなぁ…
2年目くらいからメンバーの仕事が忙しくなって活動がじわじわ減り、
4年目に突入した夏のライブが最後となった。

◆ラスト・ライブのセットリスト◆

TUMBLING DICE (The Rolling Stones)
愛なき世界 (Bob Seger)
Show Me (Tom Johnston)
Dark Eyed Cajun Woman (The Doobie Brothers)
The Doctor (The Doobie Brothers)

TEQUILA SUNRISE (Eagles)
Heartache Tonight (Eagles)
Rockin' Down The Highway (The Doobie Brothers)
South of the Border (The Doobie Brothers)
Take it to the Limit (Eagles)
Take it Easy (Eagles)


私の心は今も、ここにあるのかもしれない。
ただ、メンバーが揃わない限り、
再びこのバンドで音を出すことはないだろうし、
たとえメンバーが揃っても、納得する音が出せるまでリハを重ねられないと、
人前で演奏するとは誰も言わないだろう。

言葉ではなく音で、体で、厳しさの向こうの楽しさを教えてくれたバンド。

去年、ヴォーカルの結婚パーティーで久し振りに全員揃った。
何年ぶりだったのかなぁ…。
会った瞬間に、あの頃の空気が蘇る。
いつかまた、このメンバーで音出したいと本気で思う。

私の中では、ずっと終わらないバンド、Little Felix

Little Felix Last Live

◆  ◆  ◆

wakuwakuさん の今週のテーマは、ドゥービー・ブラザーズイーグルス
またまた今週も熱いコメント攻防が繰り広げられるでしょう。
是非皆さんも、参加してみてくださいね~♪