自分の
大好きな
お母さんが

くそばばあ
だなんて

思いたくなかった

大好きだから

お母さんを守りたくて

大好きだから

お母さんの願いを叶えたくて

大好きだから

お母さんに迷惑かけたくなくて


好きなこと
好きな人

でも
母の望みとは違うそれを
母が嫌うそれを



あきらめて

それ以外の
好きになれそうな何かを

それ以外の
選ばなければいけない誰かを

探して

見つからなくて

孤独で
寂しくて

鬱になって

死んだように生きて

辛くて
辛くて

あんなに優しくしてやったのに
あんなに我慢してやったのに

感謝されるどころか
つけあがる一方で

もっともっと


支配しようとしてくる…。



なんで
なんで
なんで……


お母さんなんか
大っ嫌いだ…!!!! 


だいっっっっ嫌いだ!!!!!!


絶対に
感じてはいけなかった
母を嫌う気持ち。


絶対に
選んではいけなかった

母の嫌う
わたしの『好き』。


もう
わたしを
犠牲になんかしたくない



お母さんを
捨てていい。

お母さんを
捨てたい。


もう、幸せになりたい。



そうして



結局



たどり着いたのは


17年前に
母が拒絶した


わたしの大好きな人だった。


姉のデキ婚は祝福して


時期を同じくした
わたしの婚約は


全否定。


彼を侮辱して
わたしを見下して


疲れ果てた私たちの
別れに


諸手を挙げて喜んだ母親。


そんな忌々しい過去を
風のように浄化して


17年という時間なんて
感じさせない


あの時のままの
愛。




母より
わたしを
大切にしてくれて

ずっとひとりで抱えてきた思い。

ずっとひとりで自分に言い聞かせて

なんとか奮い立たせてきた

言葉を


17年の時の経ても


なんの障害もなく


抱きしめて
包み込んで
囁いてくれる。


ひとりでよく頑張ったね

気づいてあげられなかったね

ごめんね…

かわいいね…
 
綺麗だね…

大好きだよ…


生きててくれてよかった…


って


ぎゅーーーーーって


してくれる。



こんな人
いなかった。


彼以外に


彼と離れたあと


こんなふうに
包んでくれる人
いなかった…。


わたしはやっぱり


彼が大好きで


母より彼が大好きで


心の中で


くそばばあを


なんども
なんども
殺しながら


彼に会える日を


心待ちにいているのです。